16.1.29 所沢大会観戦記

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世間一般的にはSMAP解散騒動に揺れた1月、プロレス界では衝撃の中邑退団の話題一色だった。
1.4東京ドームは内容の濃い大会で円満に終わったのも束の間、翌1.5ではAJのBULLET CLUBからの追放劇=新日マット離脱というショックな出来事もあったが、中邑の一件はその何倍もの衝撃だ。
ただ1月は仕事では予算作成時期で年間で最も忙しい。ドームにも行ったばかりだ。例年ドーム以降の観戦は間隔があいていた。あの、メキシコ視察出張後も毎年1月に開催しているFANTASTICA MANIAの参戦も見送った。しかも31日の夜行便でタイへ出張へ行く予定…。
が、予算があろうがドーム後だろうが海外出張前だろうが…ここは行くしかない!
すかさずチケットを当たるもさすがに取れない。普段でも取れないのだからなおさら取れるわけがない。
そんな折、一時休業前の貴重な平日YTR登場日にEBRIETASへ行く機会があった。中邑の去就について聞いてみようと思っていた。そこで「30日は無理でもその前の週の後楽園のチケット取れませんか?」と聞いてみると「後楽園は無理ですネ」ときっと何人にも頼まれたような反応。すると「29日の所沢なら取れるかも」と言うのですかさず電話で確認してもらった。すると「取れそうです」との回答だ。
それからしばらく連絡が来なかったので、やっぱり無理なのかと心配したが、1週間後位に取れたとの連絡があった。
タイ出張直前であるが、26日が予算会議で当日29日までの間の2日間は大分~愛知・岐阜出張だ。タイ出張の準備が間に合うのか?!と正直不安もあったが「迷わず行けよ、行けばわかるさ!」で腹をくくった。
大分といえば「大分支部会」。予算会議翌日のヘロヘロ状態で強豪大分支部長「ウィルバー酒乱だー」と「ドリーファンク小柳」の2巨頭とハイレベルなプロレス談義。このハードスケジュールはタイトルマッチの2日後に異種格闘技戦をこなす猪木の如く…。
支部会はFB上でのNWFベルトに関する書き込みの話題から最新の話題まで相変わらずの攻防。時節柄暮れの忘年会の話題になるや、ブレーンバスター談義で「膝をついたままやったのはマードックと…」ともはや歴史の教科書にも載らないディープなやり取りをしたとの武勇伝や、プ女子のレベルの高さに感心したおちゃめな話で盛り上がる。レフェリー役のディーバが不在もノーコンテストにならない範囲で決戦を終えた(大分支部会については別途お問い合わせください…)。
翌朝大分から中部国際へ飛び、愛知県岡崎で打ち合わせ後、岐阜県犬山へ移動。何とアポが18時からというかなり無理な予定だ。が、ここを逃すと当分来れないが重要な案件があったので敢行した。所沢大会に備えて早く帰えりたかったが仕方ない。
さて当日、何と雪混じりの冷たい雨天…。どこまでも試練は続く。しかも予算の修正の依頼が襲い掛かる…。
試合開始は19時。神保町の事務所を17時過ぎには出たいところ。通常なら午後に近隣へ出かけたりするところだが、所沢ではなかなか無理がある。しかも予算作業があるためタイ出張の準備も滞りがち…。
猛然とスパートして何とか目途を付けたのだが、こういう時に限って部内の殆どが在社している。抜けづらい…。結局ギリギリまで粘ってから会社を出た。鞄には出張用の書類やらで通常の倍位の重さ…。試練だ。
高田馬場の西武線ホームに着くと、ホームの逆側までの行列。げげっ!こんなに混んでいたら疲れてしまう。すると掲示板に特急レッドアロー号が「もうすぐ満席」の表示。レッドアロー号といえば西武ドーム。プロレスファンの条件反射で「満席になる前に指定席を買わなきゃ!」と買ってしまった。ところが10分以上も先の発車。混んでいた急行の方が早く着くという大失態だ…。
新所沢駅についた。ん十年振りとはいえ初めての会場。ここは時間もないこともありタクシー乗り場へ急ぐ。すると何故か駅と逆側から2組が入り込んだ。えっ?ヤバい。2人前の貴兄がどうやらプロレスファンの様相だ。すかさず「市民体育館に行かれるんですか?」と聞いてみるも「違います」と撃沈。
駅で待機しているタクシーはここで途切れる。試練だ…。
何とかタクシーに乗り込み裏道を行く。近づいたと思ったら渋滞で合流できない。時計の針は進む。そんな試練を乗り越えて、何とか体育館へ辿り着いた。
入口で何と〝土禁”のため靴を脱ぐ羽目に…。試練だ(笑)。
するとプロレス部の“魂込めた”顔馴染みとバッタリ会えた。
本間選手のサイン会を横目にメイン会場へ向かおうとするとひと気がない。残念ながらサブアリーナだ…。
超狭い階段を降りる。消防法的に大丈夫なのかと余計な心配をしながら行くと、壁ギリギリまで並べたパイプ椅子だ。ちょうど対面の区画の席に陣取ると、やたらと高い天井が何だか違和感がある。どうやら国体のバレーボール会場用に造った建物らしい。天井から低い位置の2階席の手摺に「魂込めて!新日本プロレス!!」と黒字に白い「中邑真輔」の横断幕が並ぶ。この2ショットも貴重な光景か…。

【第1試合】金光vs川人
伝統の第一試合。黒のショートタイツに出す技もボディースラム、逆エビ、ドロップキック等の地味な基本技。デビューしたてのヤングライオンに声援が飛ぶが10分時間切れ。
【第2試合】●フィンレー、ライガー、小島、天山vsホワイト、タイガー、中西、〇永田
何故か第三世代が感情剥きだしで罵り合う。ライガーまで中西を罵倒する。平和な第2試合のはずが激しい攻防となったが、最後は怒る中西がライガーをアルゼンチンに担いでいる間に永田必殺バックドロップホールド炸裂。
【第3試合】●YOSHI-HASHI、矢野vs高橋、〇ファレ
髙橋はセコンド女子無しで入場。矢野はNEVERベルトを誇示して入場。試合もYOSHIに任せながら要所で参戦し、コーナーマット外しはいつもよりコンマ何秒遅かったか。YTRポーズを何度もトライしては成功寸前に逆に攻撃して盛り上げる。YOSHIも思いの外頑張りを見せファイト内容で盛り上げるもグラネードに轟沈。
【第4試合】KUSHIDA、●ロビンソン、エルガンvsBUSHI、〇EVIL、内藤
休憩明けに客席にBUSHIもどきが何人かいる。本人か?乱入準備か?と思いきや、普通にゲートから入場してきた。ロス軍は意外に人気だ。エルガンのパワーは今日も健在で、軽量のBUSHIを片手で持ち上げ、重い方のEVIL、内藤の2人を担ぐ荒業披露。ただ試合の主導権はロス軍にあり、EVILの強烈なEVIL(変形大外狩り)で幕。
【第5試合】●キャプテン、本間、真壁vsギャローズ、アンダーソン、〇オメガ
WWE移籍が噂されるアンダーソンとギャローズだがいつも通りの入場。オメガはBULLET軍新リーダーの貫録示す。本間・真壁は自慢のベルトを巻いて登場する。ジュニア上がりのオメガがギャローズとアンダーソンを背負って3人分のボディープレスを敢行する離れ業。本間も懸命にギャローズを持ち上げようとするが中々決まらない。キャプテンは中々リングインできずも出てすぐ負けることなく粘りを見せたが、ボマイエチックなランニングニーで爆死。
【第6試合】田口、柴田、〇後藤、棚橋vs●外道、石井、オカダ、中邑
中邑を挑発というより忍んで中邑を模倣した王冠で登場する田口。シャツを脱ぐと中邑Tシャツを着ている。最後に入場する中邑のテーマ曲が館内に響くと大声援とシャッターの嵐。「あ~ぁ、この曲を生で聞くのも最後か…」と思うと悲しくなる。試合はタイトル戦絡みの因縁が絡み合う。後藤はオカダ、柴田は石井と対峙する。すると中邑には…棚橋を差し置いて田口が対峙する。お笑いの攻防も何だか寂しい。試合は空気を読まない後藤が昇竜結界で勝ってしまった。が、勝った正規軍が先に引き上げた。棚橋のエアギターからのハグサービスも無しだ。一人残った中邑は、四方に深々とお辞儀をしてから「イヤァオゥ!!!
」で締めた。

翌日が最後ということもあり、あっけなく終わってしまった。退団会見後の次の試合だったのに…。
それにしてもこの1年で知り合ったプロレス仲間がいるわいるわ。遠い遠いと言ってもちゃんと参戦しているこの仲間の熱は大したものだ。殆どが翌日も参戦予定だ。
体育館外ではバスを出待ちするファンが多く集まっているが、そこから野方の“聖地”若菜へ直行した。西武線方面に公私とも用事がなく、会社からも自宅からも行きづらい野方なので、ここで行かなきゃいつ行くのかと言い聞かせ、22時半からの参戦。オーナー氏がプロレス仲間で店内にはそれらしきサインや昔の試合の映像が流れる名店だ。料理も美味しくお酒も色々ある。
次回「昭和プロレスを語る会」を約束して終電前に帰宅した。

そしていつもは何週間もかかるアルバム作成と観戦記作成を速攻で仕上げて…これから夜行便でタイへ出発だ!試練だ(笑)。

最後に中邑真輔…世界にはばたけ!