16.8 G1 観戦記

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暑い熱い夏が今年もやってきた。
昨年並みの28日間19大会のボリューミーなG1である。ゲスト参加はNOAHから丸藤と中嶋が参戦した。丸藤は矢野とタッグを組んでいる流れで、副社長の看板選手にも関わらずNOAHの大会を欠場しての参戦である。一方中嶋はデビュー当時は新日本色も醸し出していたが、今やすっかり“ヨソモノ”の感じで中嶋に声援を送る新日ファンは少ないのではないだろうか…。
初出場はケニー・オメガ、YOSHI-HASHI、EVILが選出され、ヨシタツは漏れた。中邑、AJ、飯伏、アンダーソン、ギャローズらが離脱し、NOAH勢と共に穴埋めした格好だ。
また選出された小島は最多出場の途切れた天山に権利を譲ったのだ。テンコジの美しい友情と個人的に譲っていいのか?!と物議を呼んだが、ファン心理としては前者ではないだろうか?何しろ天山が勝利したときの後楽園ホールや両国国技館の大歓声は、まるで優勝決定戦の盛り上がりに近く、恐らく地方会場でもそうなのだろう。小島も「天山と同じように戦ってきたのにこの差は何でだろう」と感じていたようだが、それはファンも同じだ。確かに昔はボーダーライン上の選手で「本戦出場者決定トーナメント」のような、まるでお笑い番組のような(えっ?全然違う?!)予選をやった年もあった。きっとこの先もネタになりそうだ。
開催期間も規模拡大で長丁場と化してきた。ちょうど世の中はリオデジャネイロ五輪で話題は持って行かれがちだ。まぁそれは仕方ない。それにしてもこのクソ暑い時期に全国巡業で戦い抜くのは並大抵の体力では乗り切れない。YTRのように短期決戦をしないと厳しいところだが、他の選手は(笑)一切妥協なく、またリーグ戦のない日に組まれるタッグマッチも次戦の前哨戦にもなっているためかなり本気モードで熱い戦いを続けている。幸いプロレスは屋内競技なのでやる方もいくらか、見る方はかなり助かっている。気温は西日本のみならず30℃を超える一年で一番暑い時期だ。
…猪木ではないが、本当にこんな時期に東京五輪を開催するのだろうか。熱中症にならないだろうか。熱中症は戦いに熱中して他のことが手に付かない病…としたいものだが、どうなるやら。
おっと、そうなると2020年の優勝決定戦は両国国技館が使用できないのか?!…と思いきや、恐らく一週間前に五輪は閉会しているようなので大丈夫そうだ。
ただ来年はリニューアルのため相撲以外での国技館の使用ができなくなるらしい。
えっ?また西武ドームはご勘弁を!横アリ?さいたま?…武道館?!
やっぱりG1は両国国技館が似合うなぁ…。

優勝決定戦はオメガvs後藤となった。オカダも棚橋も内藤もエルガンも敗退した。ゲストの丸藤も中嶋もいない。CHAOS入りしたもののイマイチ脚光を浴びない後藤がいよいよG1をステップに主役に躍り出るのか…けど優勝したらドームでオカダとCHAOS対決?!…いやそれはないか。しかも予選最終日のメインの激闘が時間切れだったことで優勝戦進出というタナボタではファンも思い入れづらい。ではオメガか?AJを追放してBULLET軍のリーダーに収まりIC王者にも戴冠したとはいえ、思い返せば今年のドームでジュニア王者をKUSHIDAに取られたのはすっかり忘れ去られているが、まぁガイジン初の優勝は贅沢過ぎる。
と、そういう意味では両者とも大穴(中穴?)であり、予想するファンも少なかったのではないか。
またさすがに優勝戦は例年通り「超満員札止め」だったが「満員」のつかない大会も複数あった。
第1戦 札幌・北海きたえーる 5,533人(超満員)
第2戦 東京・後楽園ホール 1,738人(超満員札止め)
第3戦 東京・町田市立総合 4,630人(超満員)
第4戦 東京・後楽園ホール 1,744人(超満員札止め)
第5戦 福島・ビッグパレット 2,500人(超満員札止め)
第6戦 長野・ビッグハット 1,730人
第7戦 埼玉・所沢市民体育館 1,511人
第8戦 愛知・愛知県体育館 5,500人(超満員)
第9戦 岐阜・岐阜産業会館 2,581人(超満員札止め)
第10戦 香川・高松市総合 2,144人
第11戦 鹿児島・鹿児島アリーナ 3,202人(超満員)
第12戦 福岡・福岡市民体育館 2,573人(満員)
第13戦 大阪・エディオンアリーナ 5,270人(超満員札止め)
第14戦 静岡・アクトシティ浜松 3,200人(超満員札止め)
第15戦 神奈川・横浜文化体育館 4,065人(超満員)
第16戦 山形・山形市総合スポーツセンター 2,183人
第17戦 東京・両国国技館 6,598人(満員)
第18戦 東京・両国国技館 7,477人(超満員)
第19戦 東京・両国国技館 10,204人(超満員札止め)
と無印大会が4大会もあった。両国1、2戦は升席は2人使いだ。愛知県体育館も札止めまで行かず、福岡大会は「超」が付かない入りだ。首都圏の町田と横浜はよく入ったが所沢は無印だった。
やはりまだまだ最盛期の盛り上がりには追い付かない。

試合内容はというと、かなりハイレベルな攻防ですごく盛り上がる。この暑さの連戦で、このクオリティの試合を見せられては…本当に脱帽である。これ以上チケット入手難になっても困るが、もっと盛り上がらないと…「そっち」へ行っちゃうかも?!

《7.22 後楽園ホール》
リニューアル工事のため例年より早い「平日後楽園」。試合後はEBRIETASでちゃんこでした。
【第5試合】矢野vs〇中嶋:気づいたら仲間対決。速攻をしかける矢野を厳しくバーティカルスパイク葬。
【第6試合】〇YOSHI-HASHIvsオメガ:オメガ勝利濃厚の展開も超粘るヨッシーが強烈な新技カルマで大勝利。試合後中邑ポーズ披露。この日のベストバウト!
【第7試合】エルガンvs〇EVIL:超肉弾戦はエルガン優勢も一歩も引かないEVILは最後にEVIL決めてIC王者から激勝!
【第8試合】〇永田vs内藤:青義vs悪の一戦はツバ吐き攻撃など終始内藤ペースも最後は怒りのバックドロップホールド!
【第9試合】〇本間vs柴田:NEVER戦で勝利した柴田はG1過去1勝の本間を攻め立てるが髪の毛抜けた本間はこけし殺法で大勝利。試合後マイクで「幸せになろうぜぇ!」で〆た。

《8.8 横浜文化体育館》
「8.8スーパー・“マンデー”・ナイト・イン・ヨコハマ」大会。アリーナは平らで見づらく後半は立ち見。
【第5試合】〇丸藤vsトンガ:初出場で3勝あげたトンガは丸藤以上の動きでかく乱するが、負けられない丸藤の不知火は返せず。
【第6試合】石井vs〇SANADA:勝ち星が伸びずも両軍団の意地をかけた対決。武骨な石井をジュニアの動きで翻弄したSANADAがスカルエンドで勝利ゲット。
【第7試合】〇棚橋vs天山:この日も大テンザンコール爆発。セコンドにはコジが付く。大ブーイング浴びながらハイフライフローで猛牛を介錯。
【第8試合】オカダvs〇ファレ:首位を走るオカダに立ちはだかる大男ファレ。インパクトのある攻撃を重ねグラネードからのバッドラック葬で王者倒す!
【第9試合】真壁vs〇後藤:4連勝から3連敗の真壁は肉弾戦を優位に進めるが、後藤ももう負けられない。最後は今年の決め技GTRで勝利し「G1のGは後藤のG!」で〆た。

《8.12 両国国技館》
向正面ながら2階の最前列。超見やすい。Aブロック最終戦も6,000人台の国技館はやっぱり殺風景だ…。
【第5試合】天山vs〇SANADA:コジがセコンドで何度も何度も立ち上がる天山に大テンザンコールが降り注ぐが冷酷なSANADAのスカルエンドで天山の夏が終わった。
【第6試合】真壁vs〇石井:予想通りの一歩も引かぬ意地の張り合いを垂直落下で石井制す。真壁まさかの5連敗で負け越し、石井も4勝止まり。
【第7試合】ファレvs〇トンガ:優勝の可能性があるファレに白星を献上するかと思いきやトンガが拒否。怒るファレを翻弄してトンガのガンスタン決まる。ファレ脱落。
【第8試合】〇後藤vs丸藤:優勝戦進出の可能性のある両者。大激闘を展開するが虎王から狙った不知火を封じた後藤がGTRで12点ゲット。僅かな可能性に賭ける。
【第9試合】△棚橋vs△オカダ:この勝者が優勝戦進出決定する一戦。予想通りの大熱戦。最後ハイフライ連弾でカウント2で時間切れもオカダも返した。30分では時間が足りず、後藤が優勝戦を手に。

《8.14 両国国技館》
【第1試合】〇タイガー、ライガーvs●フィンレー、田口:演歌歌手田口が歌いながら入場。ライガーに吊天井で捕まる間に雪崩式殺法でフィンレー見殺し。
【第2試合】●キャプテン、ヨシタツvs〇邪道、外道:久々の兄弟タッグは体格差を完璧にカバー。連携冴えクロスフェイスオブJADOで貫禄勝ち。
【第3試合】●本間、真壁vs〇YOSHI-HASHI、石井:G1戦士のタッグ戦。不本意な成績のうっ憤をぶつけ合う好勝負。こけしがことごとく当たったがオメガを倒したヨッシーのカルマで幕。
【第4試合】●中西、永田、天山、柴田vs北宮、マイバッハ、潮﨑、〇中嶋:唐突に組まれた対抗戦。中西が強さを見せるが、何と中嶋がバーティカルスパイク敢行で勝利。試合後柴田が大乱闘を仕掛ける。
【第5試合】IWGPタッグ戦 〇マーク、ジェイvs●ページ、高橋:G1に漏れた高橋は4人のお姉ちゃんを連れて張り切るがスピード感溢れる連携で王座防衛。
*来年の1.4東京ドーム大会開催決定!
【第6試合】ROH世界戦 〇リーサルvs小島:本戦と逆に天山がセコンドに付く。小島はモンゴリアンチョップやアナコンダバイスを仕掛けるが、急所蹴りからのリーサルインジェクションで防衛。
【第7試合】KUSHIDA、●ジュース、棚橋、エルガンvsBUSHI、〇EVIL、SANADA、内藤:エルガンが2人投げを2回続ける怪力振りで大暴れもジュースに的を絞った波状攻撃でロス軍勝利。試合後内藤がエルガンを挑発!
【第8試合】丸藤、矢野、〇オカダvs●ロア、トンガ、ファレ:序盤でYTRが捕まる苦しい展開も最後はオカダの独壇場でレインメーカー炸裂!試合後ファレにリベンジ誓い、その後丸藤に対戦要求。丸藤は館内のファンに伺い立てるや大歓声で応えた。そりゃそうだ。
【第9試合】優勝決定戦 後藤vs〇オメガ:優勝戦に相応しい大激闘を展開するが、オメガが膝を痛める。持ち技を次々と繰り出し合うがGTRは回避され昇天・改も決められず。シットダウン式ラストライドからフェニックススプラッシュを失敗したオメガはブラディサンデー、スタイルズクラッシュからの片翼の天使で激勝!かつての仲間の技を連発しガイジン初制覇達成。
試合後ゴン中山から授与された優勝旗を捨てBULLT旗を振り回し、インタビューでは途中から流ちょうな日本語でファンの心をがっちり掴んだ。とりわけ「新日本は俺のホーム。だから“そっち”行かない」は感動ものだった。ただどうせならその気持ちをG1前に言ってくれたら…ファンはもっと応援したのに…。今後はオメガファンが急増するかも注目したい。

以上