11.8.27 武道館観戦記
11.8.27 ALL TOGETHER 日本武道館大会
さて、今大会はメジャー3団体(新日本、全日本、NOAH)による東日本大震災復興支援チャリティープロレス“ALL TOGETHER”である。
皆さんの中には身近に被災、被害を受けた方がおられるかもしれません。が、多くの人々は震災直後に「日本のためにできることをやろう」という純粋な思いを、今もなお持続しているのであろうか…。
このHPに観戦記を掲載するようになってから、やるまいと思っていたブログもやりだした。多くの諸氏は見ていないようであるが(苦笑)、というか観戦記や観戦アルバムよりグルメしか見ていない方も多いみたいですが(笑)、その時々の言いたいことを書き記している。しかもたまにプロレスネタで書いてみたりしている。
この観戦記も、その時世を絶妙に織り込んで書いてきたが(爆)、ブログに書いているのでG1観戦記は本題中心で薄っぺらい仕上がりと、各方面から手抜き疑惑を受けました(大爆笑)。
…「時世を」ってもスポーツ芸能ネタですが(^_^ゞ
さて、最近の時世といえば、「なでしこ優勝」は何度も書いたし、「国民栄誉賞を受賞したものの五輪予選大丈夫か?」では結果がわからないから中途半場だし、世界柔道には物申したいところもあるが専門家の読者がいるし、イチロー最後の追い込み、世界陸上では室伏が進化しての金メダル…あれっ、やっぱりスポーツネタだ(笑)。
ならば、徳光さん完走、紳助引退、小林幸子結婚…じゃなかった、「超円高はいつまで続く?」「今後の景気動向は?」「ニューヨークで地震や大型ハリケーン上陸」「中国新幹線事故」「一斗缶殺人事件」「ブタジエン高騰(失礼!)」…あとは何だっけな…。
そうじゃなくて“野田新総理誕生”だろう!
この野田氏、実は大のプロレスファンというではないか!といっても現役じゃなさそうで、故ジャンボ鶴田ファンらしい。新日派のJT的には複雑ではあるが、時の総理がプロレスファンとは心強い(何が?)。そういえば歴代の総理でプロレスファンを公言した人はいたであろうか?
あっ、森元首相がいたか(笑)
「ノーサイドにしましょう」とは“ALL TOGETHER”からの発言に違いない!
こうなったらチャリティープロレスを政策に加えてもらい、どうせなら「内閣総理大臣杯」でもやって全国を巡業して、決勝戦で認定書を読んでトロフィー贈呈でもしたらどうだろう?まるで大相撲か!
しかも野田氏はB級グルメ大好きで、オヤジギャグ好きという。千葉出身で奥様は江戸川区出身…ん?どこかの誰かさんと似てるって(ギクッ)?とても他人とは思えない(笑)。
新総理の話題を出したところで結局政治ネタは無しでした(^^ゞ
そろそろ本題に移ろう。
8.27は、32年前の「8.26夢のオールスター戦」の次の日、ということのようだ。「次」が重要らしい。被災地の方々に「次」に進んで欲しい、という想いだ。単に夏休み最後の土曜日だろっ、と以前も突っ込んだがそういうことにしておこう。
32年前は中学生だった。都内在住のJTは、その気になれば武道館に行けたし、同級生に誘われてもいた。なのに、なのに、まだ一度も生観戦した経験がなかったからか、行かなかったのである!「どうせよく見えないだろうし」「きっとチケット取れないだろうし」「チケット高いだろうし」と我慢してしまったのだ!
以前この観戦記で「我慢しないで観戦しよう!」と呼びかけたことがあるが、まさにこの時の後悔からそう発言したのである(…強引か??)。
当時は新日:テレ朝と全日:日テレと一応国際:テレ東が興行戦争の真っただ中で、一部全日と国際が同じリングに立つことはあっても、決して全日と新日が交わることはなかった。
ガイジンも主力選手はしかり。「一番強いガイジン」は全日なら時のNWA王者だし、新日ならWWWF王者かアンドレかハンセンだ。決して世界最高峰のNWAを認めないのである。全日的にも本音はのらりくらりのレイスが最強ガイジンとは思わないだろうが、そのレイスでありファンクスでありブッチャー達がアンドレより上なのだ。
“イデオロギー闘争”と古舘が言っていたが、いい時代だった。
まぁ、この大会で猪木が馬場に挑戦状を叩きつけ、「次」を予感させたこともあるし、新日派なのに“隠れテリーファン”のJTとしては、「次」はファンクスがでるだろうし、「次」は行こうと決意したのだった。
が、「次」はなかった。
それはそれで良かったのか…。(8.20のブログを参照下さい)
今回はメジャー3団体の合同興行であり、「オールスター」ではない。しかも同日同時刻に猪木IGFが両国国技館で同趣旨の大会を開催するという!「ハシゴできねーじゃん!」と全国の1万人以上が悩んだことだろう。
しかし、それが猪木の狙いだという。確かに開催日をずらしたら、ハシゴする観客がどうだろう、6,000人はいるとすると、16,000+11,000=27,000人 のところ、-6,000=21,000人となってしまう。仮に10,000人がハシゴしたら17,000人になってしまう。売上的には一緒だろうが、一人でも多くのプロレスファンの力を結集して災害支援する、という大義を考えると同日開催もありなのか…。
猪木の正式参戦はなかったが、「東洋の巨人」チェホンマンを引き連れ、服を着たブッチャー&シンに鉄拳制裁をしたらしく、恐らくその“猪木劇場”が最大の盛り上がりだったことだろう。
メインの“2億円ベルト”王座戦のバーネットが契約上の問題でドタキャン。代打は何と藤田和之。けど素人のバンナにKOを喫した(っていうかプロレスやったの??グローブしてるし!!)。小川やカシンも急遽参戦した。藤波とマスカラスのレジェンド対決第2弾。蝶野がコスプレK-1戦士の長島☆自演乙☆雄一郎とシングル戦…。
さぞ盛り下がっただろうと思いきや、11,600人超満員だったそうだ。普通両国は「11,000人」だろう。
けど武道館も今まで「16,000人」だったはずが今大会は「17,000人」だった(武道館のHPはアリーナ席入れて最大「14,471人」らしい…)。
これもプロレスマジックなのか?
それにしてもIGFはいただけない。蝶野、小川の試合は12分台、藤波vsマスカラスが10分タイムアップ。あとは3~5分程度。もちろん長けりゃいいってもんではないだろうが、3分というと両選手入場~ゴングの時間の方がはるかに長い。猪木劇場の方が何倍も長いはずだ。
まぁ、この大会に大熱戦を期待して集まったファンはいないかもしれないので、それはそれでいいのかもしれないが…けど、格闘技戦ではなく“プロレス”なんだから、ねぇ。やられても立ち上がる姿を見せて被災者に元気を届けなければならないのに、ねぇ。
この2大会からあぶれたインディや橋本の故郷岐阜県土岐市で興行をやったZERO-1がいないのは残念であるが、よくぞ3団体集めて開催にこぎつけたものだ。どうせならDV疑惑の長州や、ラーメン屋川田も顔を出せばよかったのではないだろうか?バーナードもG1で帰しちゃったけど、出してあげても良かっただろう。その前に武道館はレスラー82人が出たらしいので、もうそれ以上は無理だったのかな?
しかし、武道館は全試合タッグ戦(と26人バトルロイヤル)とは落ち着かない。しかも8人タッグ、10人タッグときたら、誰が誰だか(そもそも)分からなくなるし、敵か味方かも判別できない。
エンディングはロックバンドFUNKISTを招き入れてのテーマソングの大合唱。これは少し無理があったが、強引に乗せられたかも。できればワールドプロレス枠で何週か前から流すなりして欲しかった。そうすればもう1~2分早く“乗れた”かも?
今回は3団体の王者がメインを飾った。棚橋、諏訪魔、潮﨑。プロレスの“今”を象徴するエース達だ。相手の中邑、杉浦もしかり。ちょっとKENSOは無理があったが、世代的には許されるか。
けど何だか足りないよな…。
やっぱり猪木はともかく長州、藤波、天龍、佐山タイガー、藤原、蝶野・・・そういった有名レスラーも一堂に会してほしかったかも。ん?それじゃぁレジェンドプロレスになっちゃうか?!
何はともあれ大成功に終わった。
確かに一般スポーツ紙の扱いは異様に小さく、猪木劇場の乱闘の扱いが大きかったが、東スポは3ページ強割いたし、30日には特集号を発売した。週プロも増刊号を出した。TVも当日深夜のワールドプロレス枠に日テレが1時間の特番、テレ朝も翌日のGET SPORTSで特集をやった。
けど、やっぱり“プロレス愛好者の中のイベント”という気がした。“枠内の盛り上がり”だ。
本当にプロレスが一丸となって最高のイベントをやれば、東京ドームはおろか国立競技場だって夢じゃないだろう(いや国立は夢かな…)。
節電の夏なんだから、屋外でやれば良かったのに。
我々ファンは、新日ファンは新日流の、全日ファンは全日流の、NOAHファンはNOAH流の応援のやり方がある。当日の観客は、見よう見真似で他団体流の応援をした。そう、ファンは一つになったのである。
第2回は2.19仙台だ。ここはキャパが大して入らない。
やっぱり開催が絶望視されている年末の格闘技イベントに、“年忘れ内閣総理大臣杯プロレス”をやって忌まわしい災害をスカッと忘れましょう!
それにしてもエンディングで館内が「プロレスサイコー」(チャッ、チャッ、チャチャチャ)「プロレスサイコー」(チャッ、チャッ、チャチャチャ)とこだました。何故か「レッツゴーデービー」とか「タイチは帰れ」と同じリズムだが、大コールで一つになり、感動の空間になった。
そうなんです、プロレス最高なんです!
観客が帰路につくと、先回りした3大王者が場外テントで募金活動をした。武道館はその性格上、館内でグッズ販売ができない(パンフのみ)。テントへはごった返して近寄れなかったし、募金もできなかった。
その辺を工夫して欲しかった。そのための“ALL TOGETHER”なんだから。みんな募金するのに!
「プロレスファンにできること」…それは試合観戦であり、グッズ購入であり、東スポや週プロの購読である!
なのでもう1回!(^_^)v
≪試合結果≫
【試合前】往年の入場テーマ曲が次々流れる。橋本の“爆勝宣言”、ファンクスの“スピニングトーホールド”に沸き、IGFに参戦のマスカラスの“スカイハイ”に酔いしれる。
その合間に黙祷。終わった直後に観客が「頑張ろうニッポン」と叫ぶと場内大拍手。
2階席であの懐かしのウェーブをやりつつあったが、場内の照明が暗くなった。
負傷欠場中の丸藤が3大王者を呼び、いよいよスタートだ。
【第1試合】大和ヒロシ、BUSHI、〇石森、飯伏vs●マルビン、近藤、ハヤシ、タイガー
タイガー、飯伏が“とり”入場。
BUSHIとマルビンでスタート。近藤と飯伏、大和とタイガーと続く。飯伏の飛び技が際立っているが石森がマルビンにコーナーから連続飛び技放ち勝利。
【第2試合】谷口、〇真田、内藤vs●高橋裕二郎、征矢、ヨネ
内藤人気。序盤狙われ、谷口と征矢の力の対決に沸く。ヨネの筋肉バスターは内藤味方の援護で不発に。真田のムーンサルトに裕二郎沈む。内藤、谷口と握手するが真田とは拒否。
【第3試合】〇真壁、斎藤彰俊vs後藤洋央紀、●太陽ケア
贅沢な第3試合だ。
真壁とケア、後藤と斎藤がにらみ合いそのままゴング。後藤出だし追いかけっこ攻撃でペース握るが精細をかく。頭突きで流れを変えようとする。斎藤もパワー全開で攻め立て、真壁のスパイダージャーマンなしのキングコングニー一発でケア退治。
【第4試合】〇KAI、中嶋勝彦、鈴木鼓太郎、田口、デウ゛ィットvs●平柳、KENTA、金丸、稔、金本
ジュニア10戦士のタッグ戦。各チーム分割入場。謹慎明けの稔は髪を丸めている。
金丸にアポロ55連携プレーで場内沸かせる。“健介ファミリー”中嶋と金本が激しくやり合い、金本がKENTAと連携顔面ウォッシュ。決まる場面でも人数多く決まらないが最後はKAIがダイビング。
【第5試合】佐野、〇船木、ライガーvs●青木、タイチ、鈴木みのる
昔のハイレベルな新日の前座のスター集結。
みのるやたらに相手を意識し先発するが、戦わず。船木とタイチで「タイチは帰れ」大合唱。ライガーマスク狙われた。佐野はソバットとフットスタンプしかやらないがやたら遅い。みのる気合いが空回り気味。分断されて懐かしの船木のチキンウイングフェースロックを青木に決め、スタンディングのままギブ奪う。
【第6試合】デストロイヤー杯争奪バトルロイヤル
デストロイヤーよれよれ入場。各団体ごとに入場。総勢26人。マシン、淵、小川、NOAH井上、田上が人気。
田上、井上は省エネ戦法で戦わず。期待のヒデオサイト―は見せ場なく早々と退場。淵、マシンも粘ったが最後は井上を外道が外道クラッチで仕留め、すかさずその外道を志賀が外道クラッチで優勝。デストロイヤーからマスクもらう。
【第7試合】井上、●西村、永田、天山vs吉江、〇森嶋、浜、曙
区議会議員西村は“無我”ガウンで入場。
大人気天山がデブ軍先発曙と対峙。モンゴリアン効かず。西村ブリッジから“トーォリツッ、トーォリツッ”コールの応え倒立披露。吉江も同じ体勢からゴロリと押し潰す。永田が打撃を駆使して攻めるが決めきれず。西村グランドコブラ繰り出すが分断作戦で孤立。一番痩せている森嶋と殴り合い負けてバックドロップ返せず。
【第8試合】秋山、〇佐々木健介vs●大森、高山
復活ノーフィアーに対し秋山NOAHタオルかざし入場。
大森と秋山でスタート。健介は高山を手招きタックル合戦は互角。ノーフィアーは秋山にエルボー連打で大森が押さえ込み高山がカウント入れた。健介音のでる逆水平、フェイスクラッシャー、逆一本からストラングルホールド。大森救出しそこね。健介高山にラリアット乱れうち、高山ニー、秋山、大森にフロントネック。大森反撃のアックスボンバー背中に放つが正面は阻止。合体技でノーフィアー優勢も健介ラリアットで反撃。秋山のエクスプロイダーからノーザンライトで激勝!高山さっさと引き上げた。秋山は大森に手を差し伸べるがすかさず場外へ放り投げた。
*観客17,000人と発表!
【第9試合】〇小橋、武藤vs●飯塚、矢野
小橋、武藤の順に入場。オーラが違う!
すると隠れていた矢野、飯塚が襲いそのままゴング。小橋逆水平、武藤スパークリングエルボーで沸かせる。矢野ハサミで小橋襲うがカットは未遂に。相手の反則に武藤が椅子を凶器に持つがレフェリーに阻止される。武藤ドラスクから四の字に小橋コブラで呼応。小橋続けて飯塚に逆水平チョップ連打。大げさに手を広げて痛がる飯塚の役者ぶり!飯塚スリーパーで反撃。矢野が絶妙な椅子攻撃、飯塚フェィスバスター。アイアンフィンガーは小橋阻止。武藤反撃のシャイニング連発。小橋が催促して武藤のムーンサルト決まると橋も乗せられムーンサルトの連携でハッピーエンド。
さすが、“平成のBI砲”。誰も勝っちゃいけないコンビだ。
飯塚試合後に客席なだれ込む。
【第10試合】潮﨑、諏訪魔、〇棚橋vs中邑、●KENSO、杉浦KENSO、中邑、杉浦、潮﨑、諏訪魔、棚橋の順で入場。棚橋が一番人気か?レフェリー和田京平で「キョーヘー」の大コール。実は京平さん、32年前は武道館で迷子になって、第1試合に間に合わなかったそうだ。
試合は諏訪魔と中邑でスタート。手の内の探り合いから潮﨑に代わるや中邑挑発的に。チョップとエルボー合戦。今度は潮﨑と杉浦でチョップとエルボー合戦。潮﨑チョップにこだわる。棚橋いよいよKENSOと相対す。KENSO場外ダイブは失敗もエプロン走って棚橋にアタック命中。強烈な張り手連打で棚橋追い詰める。両者ダウンからKENSO帯取るや棚橋急所うち。杉浦割って入り中邑にタッチさせる。杉浦にも攻められ、ドラスクからダイビングエルボーで脱出。王者トリオ、トリプルドロップキックを杉浦に放つ。諏訪魔、杉浦にスープレックスからアンクル。杉浦負けじとアンクル返す。強烈な諏訪魔キャプチュード、杉浦ジャーマン。一歩も引かず。中邑、潮﨑にキックも潮﨑はやはりチョップ。潮﨑ボマイェをラリアットで返す。棚橋とKENSOのからみでKENSO血迷って杉浦、中邑に攻撃!やり返し仲間割れ。その後杉浦の五輪予選スラム、中邑は背後にボマイェをKENSOに叩き込む。孤立したKENSOに潮﨑ラリアット、諏訪魔の強烈ラストライドから棚橋ハイフライフロー。誰も助けずあっけなく幕。
【試合後】潮﨑マイクでテーマ曲作ったFUNKIST呼び寄せリングで曲披露。場内乗りにくい。
締めたのは棚橋の“ALL TOGETHER 愛してまーす!”から、場内の「プロレスサイコー(チャッチャッチャチャチャ)、プロレスサイコー(チャッチャッチャチャチャ)」が延々と続いた。
以上
さて、今大会はメジャー3団体(新日本、全日本、NOAH)による東日本大震災復興支援チャリティープロレス“ALL TOGETHER”である。
皆さんの中には身近に被災、被害を受けた方がおられるかもしれません。が、多くの人々は震災直後に「日本のためにできることをやろう」という純粋な思いを、今もなお持続しているのであろうか…。
このHPに観戦記を掲載するようになってから、やるまいと思っていたブログもやりだした。多くの諸氏は見ていないようであるが(苦笑)、というか観戦記や観戦アルバムよりグルメしか見ていない方も多いみたいですが(笑)、その時々の言いたいことを書き記している。しかもたまにプロレスネタで書いてみたりしている。
この観戦記も、その時世を絶妙に織り込んで書いてきたが(爆)、ブログに書いているのでG1観戦記は本題中心で薄っぺらい仕上がりと、各方面から手抜き疑惑を受けました(大爆笑)。
…「時世を」ってもスポーツ芸能ネタですが(^_^ゞ
さて、最近の時世といえば、「なでしこ優勝」は何度も書いたし、「国民栄誉賞を受賞したものの五輪予選大丈夫か?」では結果がわからないから中途半場だし、世界柔道には物申したいところもあるが専門家の読者がいるし、イチロー最後の追い込み、世界陸上では室伏が進化しての金メダル…あれっ、やっぱりスポーツネタだ(笑)。
ならば、徳光さん完走、紳助引退、小林幸子結婚…じゃなかった、「超円高はいつまで続く?」「今後の景気動向は?」「ニューヨークで地震や大型ハリケーン上陸」「中国新幹線事故」「一斗缶殺人事件」「ブタジエン高騰(失礼!)」…あとは何だっけな…。
そうじゃなくて“野田新総理誕生”だろう!
この野田氏、実は大のプロレスファンというではないか!といっても現役じゃなさそうで、故ジャンボ鶴田ファンらしい。新日派のJT的には複雑ではあるが、時の総理がプロレスファンとは心強い(何が?)。そういえば歴代の総理でプロレスファンを公言した人はいたであろうか?
あっ、森元首相がいたか(笑)
「ノーサイドにしましょう」とは“ALL TOGETHER”からの発言に違いない!
こうなったらチャリティープロレスを政策に加えてもらい、どうせなら「内閣総理大臣杯」でもやって全国を巡業して、決勝戦で認定書を読んでトロフィー贈呈でもしたらどうだろう?まるで大相撲か!
しかも野田氏はB級グルメ大好きで、オヤジギャグ好きという。千葉出身で奥様は江戸川区出身…ん?どこかの誰かさんと似てるって(ギクッ)?とても他人とは思えない(笑)。
新総理の話題を出したところで結局政治ネタは無しでした(^^ゞ
そろそろ本題に移ろう。
8.27は、32年前の「8.26夢のオールスター戦」の次の日、ということのようだ。「次」が重要らしい。被災地の方々に「次」に進んで欲しい、という想いだ。単に夏休み最後の土曜日だろっ、と以前も突っ込んだがそういうことにしておこう。
32年前は中学生だった。都内在住のJTは、その気になれば武道館に行けたし、同級生に誘われてもいた。なのに、なのに、まだ一度も生観戦した経験がなかったからか、行かなかったのである!「どうせよく見えないだろうし」「きっとチケット取れないだろうし」「チケット高いだろうし」と我慢してしまったのだ!
以前この観戦記で「我慢しないで観戦しよう!」と呼びかけたことがあるが、まさにこの時の後悔からそう発言したのである(…強引か??)。
当時は新日:テレ朝と全日:日テレと一応国際:テレ東が興行戦争の真っただ中で、一部全日と国際が同じリングに立つことはあっても、決して全日と新日が交わることはなかった。
ガイジンも主力選手はしかり。「一番強いガイジン」は全日なら時のNWA王者だし、新日ならWWWF王者かアンドレかハンセンだ。決して世界最高峰のNWAを認めないのである。全日的にも本音はのらりくらりのレイスが最強ガイジンとは思わないだろうが、そのレイスでありファンクスでありブッチャー達がアンドレより上なのだ。
“イデオロギー闘争”と古舘が言っていたが、いい時代だった。
まぁ、この大会で猪木が馬場に挑戦状を叩きつけ、「次」を予感させたこともあるし、新日派なのに“隠れテリーファン”のJTとしては、「次」はファンクスがでるだろうし、「次」は行こうと決意したのだった。
が、「次」はなかった。
それはそれで良かったのか…。(8.20のブログを参照下さい)
今回はメジャー3団体の合同興行であり、「オールスター」ではない。しかも同日同時刻に猪木IGFが両国国技館で同趣旨の大会を開催するという!「ハシゴできねーじゃん!」と全国の1万人以上が悩んだことだろう。
しかし、それが猪木の狙いだという。確かに開催日をずらしたら、ハシゴする観客がどうだろう、6,000人はいるとすると、16,000+11,000=27,000人 のところ、-6,000=21,000人となってしまう。仮に10,000人がハシゴしたら17,000人になってしまう。売上的には一緒だろうが、一人でも多くのプロレスファンの力を結集して災害支援する、という大義を考えると同日開催もありなのか…。
猪木の正式参戦はなかったが、「東洋の巨人」チェホンマンを引き連れ、服を着たブッチャー&シンに鉄拳制裁をしたらしく、恐らくその“猪木劇場”が最大の盛り上がりだったことだろう。
メインの“2億円ベルト”王座戦のバーネットが契約上の問題でドタキャン。代打は何と藤田和之。けど素人のバンナにKOを喫した(っていうかプロレスやったの??グローブしてるし!!)。小川やカシンも急遽参戦した。藤波とマスカラスのレジェンド対決第2弾。蝶野がコスプレK-1戦士の長島☆自演乙☆雄一郎とシングル戦…。
さぞ盛り下がっただろうと思いきや、11,600人超満員だったそうだ。普通両国は「11,000人」だろう。
けど武道館も今まで「16,000人」だったはずが今大会は「17,000人」だった(武道館のHPはアリーナ席入れて最大「14,471人」らしい…)。
これもプロレスマジックなのか?
それにしてもIGFはいただけない。蝶野、小川の試合は12分台、藤波vsマスカラスが10分タイムアップ。あとは3~5分程度。もちろん長けりゃいいってもんではないだろうが、3分というと両選手入場~ゴングの時間の方がはるかに長い。猪木劇場の方が何倍も長いはずだ。
まぁ、この大会に大熱戦を期待して集まったファンはいないかもしれないので、それはそれでいいのかもしれないが…けど、格闘技戦ではなく“プロレス”なんだから、ねぇ。やられても立ち上がる姿を見せて被災者に元気を届けなければならないのに、ねぇ。
この2大会からあぶれたインディや橋本の故郷岐阜県土岐市で興行をやったZERO-1がいないのは残念であるが、よくぞ3団体集めて開催にこぎつけたものだ。どうせならDV疑惑の長州や、ラーメン屋川田も顔を出せばよかったのではないだろうか?バーナードもG1で帰しちゃったけど、出してあげても良かっただろう。その前に武道館はレスラー82人が出たらしいので、もうそれ以上は無理だったのかな?
しかし、武道館は全試合タッグ戦(と26人バトルロイヤル)とは落ち着かない。しかも8人タッグ、10人タッグときたら、誰が誰だか(そもそも)分からなくなるし、敵か味方かも判別できない。
エンディングはロックバンドFUNKISTを招き入れてのテーマソングの大合唱。これは少し無理があったが、強引に乗せられたかも。できればワールドプロレス枠で何週か前から流すなりして欲しかった。そうすればもう1~2分早く“乗れた”かも?
今回は3団体の王者がメインを飾った。棚橋、諏訪魔、潮﨑。プロレスの“今”を象徴するエース達だ。相手の中邑、杉浦もしかり。ちょっとKENSOは無理があったが、世代的には許されるか。
けど何だか足りないよな…。
やっぱり猪木はともかく長州、藤波、天龍、佐山タイガー、藤原、蝶野・・・そういった有名レスラーも一堂に会してほしかったかも。ん?それじゃぁレジェンドプロレスになっちゃうか?!
何はともあれ大成功に終わった。
確かに一般スポーツ紙の扱いは異様に小さく、猪木劇場の乱闘の扱いが大きかったが、東スポは3ページ強割いたし、30日には特集号を発売した。週プロも増刊号を出した。TVも当日深夜のワールドプロレス枠に日テレが1時間の特番、テレ朝も翌日のGET SPORTSで特集をやった。
けど、やっぱり“プロレス愛好者の中のイベント”という気がした。“枠内の盛り上がり”だ。
本当にプロレスが一丸となって最高のイベントをやれば、東京ドームはおろか国立競技場だって夢じゃないだろう(いや国立は夢かな…)。
節電の夏なんだから、屋外でやれば良かったのに。
我々ファンは、新日ファンは新日流の、全日ファンは全日流の、NOAHファンはNOAH流の応援のやり方がある。当日の観客は、見よう見真似で他団体流の応援をした。そう、ファンは一つになったのである。
第2回は2.19仙台だ。ここはキャパが大して入らない。
やっぱり開催が絶望視されている年末の格闘技イベントに、“年忘れ内閣総理大臣杯プロレス”をやって忌まわしい災害をスカッと忘れましょう!
それにしてもエンディングで館内が「プロレスサイコー」(チャッ、チャッ、チャチャチャ)「プロレスサイコー」(チャッ、チャッ、チャチャチャ)とこだました。何故か「レッツゴーデービー」とか「タイチは帰れ」と同じリズムだが、大コールで一つになり、感動の空間になった。
そうなんです、プロレス最高なんです!
観客が帰路につくと、先回りした3大王者が場外テントで募金活動をした。武道館はその性格上、館内でグッズ販売ができない(パンフのみ)。テントへはごった返して近寄れなかったし、募金もできなかった。
その辺を工夫して欲しかった。そのための“ALL TOGETHER”なんだから。みんな募金するのに!
「プロレスファンにできること」…それは試合観戦であり、グッズ購入であり、東スポや週プロの購読である!
なのでもう1回!(^_^)v
≪試合結果≫
【試合前】往年の入場テーマ曲が次々流れる。橋本の“爆勝宣言”、ファンクスの“スピニングトーホールド”に沸き、IGFに参戦のマスカラスの“スカイハイ”に酔いしれる。
その合間に黙祷。終わった直後に観客が「頑張ろうニッポン」と叫ぶと場内大拍手。
2階席であの懐かしのウェーブをやりつつあったが、場内の照明が暗くなった。
負傷欠場中の丸藤が3大王者を呼び、いよいよスタートだ。
【第1試合】大和ヒロシ、BUSHI、〇石森、飯伏vs●マルビン、近藤、ハヤシ、タイガー
タイガー、飯伏が“とり”入場。
BUSHIとマルビンでスタート。近藤と飯伏、大和とタイガーと続く。飯伏の飛び技が際立っているが石森がマルビンにコーナーから連続飛び技放ち勝利。
【第2試合】谷口、〇真田、内藤vs●高橋裕二郎、征矢、ヨネ
内藤人気。序盤狙われ、谷口と征矢の力の対決に沸く。ヨネの筋肉バスターは内藤味方の援護で不発に。真田のムーンサルトに裕二郎沈む。内藤、谷口と握手するが真田とは拒否。
【第3試合】〇真壁、斎藤彰俊vs後藤洋央紀、●太陽ケア
贅沢な第3試合だ。
真壁とケア、後藤と斎藤がにらみ合いそのままゴング。後藤出だし追いかけっこ攻撃でペース握るが精細をかく。頭突きで流れを変えようとする。斎藤もパワー全開で攻め立て、真壁のスパイダージャーマンなしのキングコングニー一発でケア退治。
【第4試合】〇KAI、中嶋勝彦、鈴木鼓太郎、田口、デウ゛ィットvs●平柳、KENTA、金丸、稔、金本
ジュニア10戦士のタッグ戦。各チーム分割入場。謹慎明けの稔は髪を丸めている。
金丸にアポロ55連携プレーで場内沸かせる。“健介ファミリー”中嶋と金本が激しくやり合い、金本がKENTAと連携顔面ウォッシュ。決まる場面でも人数多く決まらないが最後はKAIがダイビング。
【第5試合】佐野、〇船木、ライガーvs●青木、タイチ、鈴木みのる
昔のハイレベルな新日の前座のスター集結。
みのるやたらに相手を意識し先発するが、戦わず。船木とタイチで「タイチは帰れ」大合唱。ライガーマスク狙われた。佐野はソバットとフットスタンプしかやらないがやたら遅い。みのる気合いが空回り気味。分断されて懐かしの船木のチキンウイングフェースロックを青木に決め、スタンディングのままギブ奪う。
【第6試合】デストロイヤー杯争奪バトルロイヤル
デストロイヤーよれよれ入場。各団体ごとに入場。総勢26人。マシン、淵、小川、NOAH井上、田上が人気。
田上、井上は省エネ戦法で戦わず。期待のヒデオサイト―は見せ場なく早々と退場。淵、マシンも粘ったが最後は井上を外道が外道クラッチで仕留め、すかさずその外道を志賀が外道クラッチで優勝。デストロイヤーからマスクもらう。
【第7試合】井上、●西村、永田、天山vs吉江、〇森嶋、浜、曙
区議会議員西村は“無我”ガウンで入場。
大人気天山がデブ軍先発曙と対峙。モンゴリアン効かず。西村ブリッジから“トーォリツッ、トーォリツッ”コールの応え倒立披露。吉江も同じ体勢からゴロリと押し潰す。永田が打撃を駆使して攻めるが決めきれず。西村グランドコブラ繰り出すが分断作戦で孤立。一番痩せている森嶋と殴り合い負けてバックドロップ返せず。
【第8試合】秋山、〇佐々木健介vs●大森、高山
復活ノーフィアーに対し秋山NOAHタオルかざし入場。
大森と秋山でスタート。健介は高山を手招きタックル合戦は互角。ノーフィアーは秋山にエルボー連打で大森が押さえ込み高山がカウント入れた。健介音のでる逆水平、フェイスクラッシャー、逆一本からストラングルホールド。大森救出しそこね。健介高山にラリアット乱れうち、高山ニー、秋山、大森にフロントネック。大森反撃のアックスボンバー背中に放つが正面は阻止。合体技でノーフィアー優勢も健介ラリアットで反撃。秋山のエクスプロイダーからノーザンライトで激勝!高山さっさと引き上げた。秋山は大森に手を差し伸べるがすかさず場外へ放り投げた。
*観客17,000人と発表!
【第9試合】〇小橋、武藤vs●飯塚、矢野
小橋、武藤の順に入場。オーラが違う!
すると隠れていた矢野、飯塚が襲いそのままゴング。小橋逆水平、武藤スパークリングエルボーで沸かせる。矢野ハサミで小橋襲うがカットは未遂に。相手の反則に武藤が椅子を凶器に持つがレフェリーに阻止される。武藤ドラスクから四の字に小橋コブラで呼応。小橋続けて飯塚に逆水平チョップ連打。大げさに手を広げて痛がる飯塚の役者ぶり!飯塚スリーパーで反撃。矢野が絶妙な椅子攻撃、飯塚フェィスバスター。アイアンフィンガーは小橋阻止。武藤反撃のシャイニング連発。小橋が催促して武藤のムーンサルト決まると橋も乗せられムーンサルトの連携でハッピーエンド。
さすが、“平成のBI砲”。誰も勝っちゃいけないコンビだ。
飯塚試合後に客席なだれ込む。
【第10試合】潮﨑、諏訪魔、〇棚橋vs中邑、●KENSO、杉浦KENSO、中邑、杉浦、潮﨑、諏訪魔、棚橋の順で入場。棚橋が一番人気か?レフェリー和田京平で「キョーヘー」の大コール。実は京平さん、32年前は武道館で迷子になって、第1試合に間に合わなかったそうだ。
試合は諏訪魔と中邑でスタート。手の内の探り合いから潮﨑に代わるや中邑挑発的に。チョップとエルボー合戦。今度は潮﨑と杉浦でチョップとエルボー合戦。潮﨑チョップにこだわる。棚橋いよいよKENSOと相対す。KENSO場外ダイブは失敗もエプロン走って棚橋にアタック命中。強烈な張り手連打で棚橋追い詰める。両者ダウンからKENSO帯取るや棚橋急所うち。杉浦割って入り中邑にタッチさせる。杉浦にも攻められ、ドラスクからダイビングエルボーで脱出。王者トリオ、トリプルドロップキックを杉浦に放つ。諏訪魔、杉浦にスープレックスからアンクル。杉浦負けじとアンクル返す。強烈な諏訪魔キャプチュード、杉浦ジャーマン。一歩も引かず。中邑、潮﨑にキックも潮﨑はやはりチョップ。潮﨑ボマイェをラリアットで返す。棚橋とKENSOのからみでKENSO血迷って杉浦、中邑に攻撃!やり返し仲間割れ。その後杉浦の五輪予選スラム、中邑は背後にボマイェをKENSOに叩き込む。孤立したKENSOに潮﨑ラリアット、諏訪魔の強烈ラストライドから棚橋ハイフライフロー。誰も助けずあっけなく幕。
【試合後】潮﨑マイクでテーマ曲作ったFUNKIST呼び寄せリングで曲披露。場内乗りにくい。
締めたのは棚橋の“ALL TOGETHER 愛してまーす!”から、場内の「プロレスサイコー(チャッチャッチャチャチャ)、プロレスサイコー(チャッチャッチャチャチャ)」が延々と続いた。
以上