14.1.4 東京ドーム観戦記
12月19日に史上最高のプロレス忘年会が聖地水道橋で開催された。詳細は観戦記の【番外編】に譲るが(メンバー限定で申し訳ない!)前年にも増して盛り上がりを見せた。今回は参加メンバーが更にパワーアップした。勤務先の元柔道部、元バレー部に続き元女子陸上部からも参戦。役員クラスの会長、副会長から、何とあの大分支部長が自費で密航し、社外からも新規参戦者が相次いだ。そこに昨年に続き女子格闘家の美花選手に、何と何と我らがYTR選手まで参戦頂き、更に更に二次会のYTR選手オーナーのEBRIETASには外道選手、石井選手、高橋選手にドンフジイ選手が…。
昨年の漢字は「輪」だそうであるが、正にプロレスの輪が結実した会であった。そんな会の話題で【番外編】に書けなかった秘話を2つ披露したい。
1つ目は大分支部長とYTR選手のやり取りである。“息子”のムタにしか教えていないはずの毒霧のやり方をお酒を飲むとばらしてしまうというグレート・〇ブキ選手の話の前後に、YTR選手の必殺技の名前の話題になった。「鬼殺し(鬼ころし)や裏霞(浦霞)があるなら“赤霧島”もあるといいのに」と若干現在進行形の情報に疎い(失礼!)支部長が詰め寄ると、YTR(と横にいたJTも!)「赤霧島ではなくて“赤霧”ならありますよ」と返した。何だか飲み屋の注文風景のような会話だが、すると直後の21日後楽園大会で「赤霧」で勝利したのだ!。しかも23日も同じ技で勝利。これはもう支部長に捧げる勝利に他ならない。やるじゃん!YTR選手!。
そしてもう1つ。JTがYTR選手に1.4でタッグを組む「X」が誰なのか聞き出そうとしたのであるが、さすがに断られた。自分だけ知らない話はよくあるが「自分しか知らない話」はそうそうないらしく、「言いたいけど言えない」ようであった。う~ん、誰だろう…。
その段階で既にドームのカードは発表済みで、第0試合は無いとされていた(23日に第0試合が急遽追加)。そこで出場から漏れた主な選手を見ると、中西、天山、本間、キャプテン、ライガー、タイガー、髙橋、石井、飯塚ら。この中にXがいるのか…。が、飯塚じゃXにならないし、CHAOS勢もしかり。ジュニア戦士じゃ鈴木みのるに対抗できないし(けどライガーは因縁あるな)…。ならば中西?天山??…イヤイヤそれはないか…では他団体?外人?それともEBRIETASの常連レスラー(って誰)??。YTR選手に「言いたいなら我慢しないで教えて!」と懇願すると「(12月)21日の試合で分かります」と。
当日は観戦できずも気になってネットで速報を見ると、サ・ス・ガYTR選手。分かっていらっしゃる。イヤ~そう来ましたか。ドームに相応しい。答えは試合結果で(笑)。
それにしても選出漏れした上記の主力選手のうち、実力者髙橋や昨年ブレイクした石井も、野上アナ襲撃でTV受けする飯塚も出られないとは随分敷居が高い気もする…。
さて今回はダブルメインとしてIWGPヘビー戦オカダvs内藤とIWGPインターコンチ戦中邑vs棚橋の試合準を巡ってファン投票をした。タイトルの序列からしたらIWGPヘビー戦だが、中邑vs棚橋はブランドだ。JTはIWGPヘビー戦に投票したが、結果はほぼダブルスコアで敗れたのだ。2年連続MVP受賞し、確実に“カネの雨を降らせた”オカダのプライドは傷ついてしまい、「ドームのメインでIWGP戦」の夢を絶たれた内藤は落ち込んだことだろう。それにしても投票した最近の?ファンの心理は分からない。伝統を重んじるのがプロレスファンのような気もするのだが…。猪木の時代はどんなに好カードがあってもメインは猪木のタッグ戦だったりしたものだ。それ以上に旬なオカダの存在が大きくなった昨今で、それを差し置いて支持を得るほど中邑vsオカダはブランド化していたのか?
その他永田&桜庭vsグレイシーや後藤復帰戦、新日所属飯伏のタイトル戦等注目カードがラインナップされた。やはりドーム、好カードや熱戦が期待できるラインナップを揃えたといえる。
それを考えると12.31両国のIGF大会は…分かっていらっしゃらない(笑)。けど「大晦日は格闘技観戦」が根付いたためか、「目的が猪木」というファンが多いためか、9,123人の大観衆を集めた。しかも後日フジテレビで地上波放送までしたが、あれは無いよなぁ…果たして満足したファンは何割いたんだろうか。リアルプロレスラーを名乗る選手がレスラー魂持っていなかったり、大晦日の大一番に指名されていたのにセコンドに収まったと思ったら試合に介入してきた人気選手、プロレスを教えたコーチ役のベテランマスクマンが教え子のデビュー戦であっけなく敗れたり、プロレスらしい熱戦がなく終わってしまった。メインは凄いといえば凄い試合だったが判定勝負を見たいファンなんていないと思うのだが…。
そんなこんなで期待を込めて1.4を迎えた。今年は土曜日だったので例年4日から仕事始めの会社員や地方のファンも参戦しやすかったこともあり、結果的には2階席の最上段まで埋まる35,000人(満員)の大観衆となった。前年比+6,000人である。第0試合開始の20分前にドームに着き、パンフレットだけゲットしようと屋外の特設グッズ会場を見ると長蛇の列。ならばドーム内で買えばいいかと入ってすぐ前のワゴンのグッズ売り場にスッと入ろうとしたら、「こちらに並んでください」と係員。見ると長蛇の列。渋々並ぶもその渋滞は「進まない渋滞」状態。そのうちリング上では「キンプロ」の表彰が始まって、プレゼンテーターの田口が「東京ドームの皆さ~ん、大好きで~すっ!」と棚橋のパクリで締めている。列に並びながらパチリと撮ったが、いかんせん渋滞の列が進まない。このままだとまずい。始まってしまう。やむなく第0試合を犠牲にしてラクーアで買い物をしているJT妻に託して着席した。
第0試合はチケットには書いていなく、HP等でチェックしないと開始時間すら分からない。なのに既にかなり埋まっている。今回もチケットをYTR選手に託してアリーナAの区画(5万円、2万円の区画の後ろ)の2列目のほぼ真ん中という、ベストに近いポジションの席をだった(願わくば1列目が良かったが)。第0試合は幸い前の席が空いていたので見やすかった。通路越しの前方区画の席の男性がやや座高が高いのが気になったが、このまま前の人が来なければいいのに…と願った。が世の中そんなに甘くない。もっと座高の高い輩が来てしまった!。座高の高さにはそこそこ定評のあるJTも(ここ、笑うところです!)、写真を撮るのに一苦労。その前の輩は通路越しの前の座高高群を避けるように右へ左へ首をかしげるので、JTはその逆の左へ右へ首を振りながら限られたシャッターチャンスにパチリと撮るしかなかった…。YTR選手、次は是非JTの前の席は座高の低い人にして下され(笑)。
《試合結果》
【第0試合】BUSHI、キャプテン、本間、〇天山vs●小松、ライガー、マシン、中西
ライガーと天山の入場曲でそれぞれ入場。いきなり観客もヒートアップ。タイガーの代役で急遽抜擢されたヤングライオン小松が張り切る。当然頑張らなければならない立場だが、1.4の最初の試合。ファンはヤングライオンの頑張りを見るよりもベテランの持ち技を見たいところ。中西の野人ダンスからのラリアットを天山に放ち、アルゼンチンへ移行し場内大歓声。最後は小松に絞り、本間の“コケシ”からの天山ダイビングヘッド、そのままエグイ角度の逆エビ葬。
…あっ、マシンは正規の出番がなかった!。
【第1試合】IWGPジュニアタッグ:ニック、〇マットvsシェリー、KUSHIDAvsコズロフ、ロメロvs●タイチ、TAKA
その昔は選手入場しての恒例の新年のあいさつがあったが、普通に始まった。KUSHIDA組はバックトゥーザフューチャーの「デロリアン」に乗って入場。第1試合がタイトル戦でしかも4WAY戦という訳の分からない図式。試合開始前にコズロフが国歌斉唱。途中で遮られるお約束で試合スタート。序盤タイチ組は本部席で休憩していたが、TAKAがコズロフのロシアン帽を奪ってコザック殺法を真似して盛り上げる。4チーム入り乱れてそれぞれ連携を披露したり、4人連結式ブレーンバスターをやったり、場外カウント19で全員リングインしたりとぐちゃぐちゃながらも試合が進み、最後は王者ヤングバックスが連続スプラッシュで防衛成功。因みにタイチへのヤジは多かったが「タイチハカエレ」コールは不発だった。
【第2試合】IWGPタッグ:スミス、●アーチャーvsギャローズ、〇アンダーソン
ガイジン同士のタッグ王座戦。鈴木軍KESもBULLET CLUBを前にしたら「イイ者」になってしまう。ハーレーに乗って登場。挑戦者組は昨年のタッグリーグを制しての挑戦だが、セコンドの介入でここまで来たのだ。この日はアーミールックで登場。お決まりのタマ・トンガがセコンドに付き、場外で加勢する。アーチャーが必殺のブラックアウトを放つもカウントを妨害。マジックキラーも妨害に合う。こうなると王者組はなすすべなく、逆にマジックキラーを食らい轟沈。悪の新王者が誕生。
【第3試合】NWAヘビー:コンウェイvs〇小島
新日本のリングに“あの”ハーリー・レイスが立会人で登場した。NWAのタイトル戦とはいえこれは一つの事件であった。サーブ社長が「コンニチハ、ニホンジン、ワタシシャチョー、ワカリマスカ―」とアジると場内大ブーイング。レイスにも食って掛かると殴られた。しかもタッグ王者パートナーのジャックス・ダンまで介入して来て小島は劣勢を強いられる。業を煮やした天山はダンの介入阻止に立ち上がる。これで実力勝負に持ち込んで背後から、正面からラリアットを食らわし見事3カウントでタイトル奪取!。すかさずレイスにベルトを授与された。レイスも足が悪いのに大会に花を添えてくれた。また師匠ハンセンも来場していたので二重に喜び。
【第4試合】桜庭、〇永田vsホーレス、●ダニエル
グレイシー一族が“プロレス”のリングに上がり、しかもタッグ戦に出る。これは心配だ。IGFのK-1ファイターのおちゃらけタッグになりかねない。しかし意外と馴染んでいた。タッチもするしロープエスケープもしていた。それも中盤から段々本性を現し、マウントパンチや腕ひしぎ逆十字を放つ。桜庭は掌底連打やモンゴリアンを打ち込み、永田と太鼓の乱れ打ちを披露。永田もバックドロップやミドルキック、白目式腕折りで場内を沸かす。マウントの取り合いや投げ合いは見応えあったが、突然堂々と道着で永田の首を絞め何と反則裁定。
試合後「ルール無しで戦うために来た」と訳分からないアピールし、「寝ていた永田が負けだ」と非を認めない。桜庭は「俺は滅茶苦茶つえーぞー、こらっ!」と叫び、永田は「今度は道着を着てやるよ」と返した。…って道着着てどうする??。
【第5試合】ムタ、〇矢野vs●鈴木、ベンジャミン
昨年は中村あゆみが生熱唱したが、今回は普通の「かっぜぇにぃなれ~」で鈴木軍入場。続いて和楽器の生演奏でムタのテーマ曲でムタ&矢野が入場すると場内大熱狂。矢野も楽しそうだ。飯塚がいないのが少々さびしいが、ムタの存在感はやはり凄い。試合はムタが挨拶代りの毒霧を吹いてスタート。タッグワークは鈴木軍優勢。セコンドも介入し優位に試合を進める。劣勢の矢野も攻勢に転じ、YTRポーズを再三狙うがその都度鈴木軍に邪魔をされる。ムタもシャイニング弾連発しペースを引き戻すが矢野が鈴木に捕まり「助けろ!」とムタを呼ぶが、ムタは微動だにしない。矢野が怒ってムタに詰め寄る。おっ、仲間割れか?するとムタは毒霧発射!これは作戦だったようで、すっと身をかわした矢野の後ろに立っていた鈴木に見事に命中。丸め込んで勝利した矢野は、楽しそうに35,000人とYTRポーズを堪能した。
【休憩時間】
ここで上半期のビッグマッチの発表があった。反響のあったのは、まず例年後楽園ホールで開催していた3月6日旗揚げ記念興行を大田区体育館とリニューアルした旗揚げ会場へランクアップ。発表済みの5月25日横浜アリーナに続き、これも例年後楽園だったスーパージュニア決勝を6月8日代々木第二体育館。この辺まで小さめの「お~ぉ」が続き、G1開幕戦が7月21日札幌きたえーるでややボリュームが上がり、そして煽り文句の後に「G1決勝戦は8月10日西武ドーム」と驚愕の発表ですごく大きな「お~ぉ!」という反響だった。
その余韻を引きづりながらやや我慢していた化粧室に出向いた。係員に外野の奥の化粧室へ促されて行ったが、長蛇の列だ。休憩時間終了後はゲートが閉まってしまうし、何しろ列が長い。やむなくUターンして内野の化粧室へ行くも、並んでいたら試合が始まってしまうような列の長さだ。試合前のグッズ売り場といい、休憩時間の化粧室といい…正に「新黄金時代」という感じだ。
【第6試合】〇真壁vsファレ
BULLET CLUB結成後、守護神的な存在になったファレ。どうやらそれ以降無敗だったらしい。業を煮やした真壁が立ちはだかった。年末のBS朝日の特組で「5分以内に倒せなければスイーツもべらんめい口調もやめる」と公約しての対決だ。この試合はノーフォール、場外カウント無しのデスマッチ。真壁がファレの必殺バッドラックフォールを耐えた真壁が、特番で賞をもらった机上へのパワーボムを敢行してペースを握るとラリアットからキングコングニーを連発してKO勝利。要した時間は公約の3倍の15分かかったが、前言撤回した。
【第7試合】〇後藤vs柴田
後藤の復帰戦。ご存じ高校のレスリング部のライバル。意地の張り合いで同じ技を仕掛ければ、同じカウント1で返し合う。張り手合戦、バックドロップ合戦、ラリアット合戦等見応えある攻防。後藤もG1で怪我して休場していた割には動きがいい。柴田が後藤のお株を奪う牛殺しからPKで追い込むが、後藤も牛殺し連発で反撃する。終盤も昇天・改合戦から頭突き合戦と全く譲らずも、ラリアット乱れ打ちから昇天・改で柴田が勝利ゲット。試合後立てない後藤と柴田は肩組んで退場した。
【第8試合】IWGPジュニア:デヴィットvs〇飯伏
床から飛び出てきた飯伏と棺から出てきて異様な不気味なペイント姿(「進撃の巨人」風らしい…)のデヴィットが対峙。デヴィットのセコンドBULLET CLUBの面々が堂々と試合に介入する。飯伏は果敢に戦うが、攻め込むと乱入にあってしまう。途中でBULLET CLUBのセコンド陣がレフェリーに強制送還させられ、かつて超ハイレベルな攻防でファンを魅了したあるべき戦いとなった。デヴィは本来の戦いに戻したが、ペイントで表情が見えず(というよりずっと不気味)ファンの心をつかめない。最後はフェニックススプラッシュが決まり、飯伏がタイトル奪取に成功。
試合後謎のマスクマン(エル・デスペラードと判明)が黒い薔薇の花束を贈呈し、挑戦に名乗り。
【第9試合】IWGPヘビー:〇オカダvs内藤
ダブルメインの1発目に格下げされたIWGP戦。昨年のG1覇者内藤が“夢”をかけて派手なコスチュームで先に入場。オカダは“レインメーカー・ドル札の雨”の中、ド派手に入場だ。内藤も挑戦者らしく果敢に技を繰り出すが、場外でのスイング式DDTを鮮やかに決めても、リング内でブルマ・ブランカで締め上げても、珍しい裏投げを決めても、「あっ、決まっちゃう!」という説得力がない。ただレインメーカーはことごとくかわして食らいつく。それでも頭突きは有効のようだ。しかしオカダは「金の取れる」ドロップキック一発で帳消しにしてしまう。最後は恐らく封印することになるであろう?危険なゴッチ式パイルドライバー連発で勝機を引き寄せ、説得力抜群のレインメーカー炸裂で防衛成功!。さぁ、オカダの「特にありません」、外道の「ルェヴぇルが違うんだよ」「金の雨が降る」が聞けるかと思いきや、ラストマッチでなかったためか、果てまた30分超える激闘で時間が押しているからか、割愛されてしまった。
【第10試合】IWGPインターコンチネンタル:中邑vs〇棚橋
中邑がIWGPより価値を高めたインターコンチ戦がファンの支持で大トリとなった。まず場内に“サンライズ”が鳴り響き、立会人のスタン・ハンセンが入場すると、35,000人の「ウィーッ!」の大合唱がこだまする。その後エアギターを奏でる棚橋の横で、あの有名ギタリストのマーティ・フリードマンが本物ギターを奏でて派手に入場する。対して中邑はセクシーなポールダンサ-を従えてド派手に入場。何故ポールダンサー?…ひょっとしてクネクネつながり??。試合は手の内を知り尽くした両者、中々技がヒットしないが2年4ヶ月の空白を埋めるかのように、徐々に噛み合っていく。中邑は滾(たぎ)りまくってクネクネしたり、ブルブルしたり、中邑ワールドを崩さない。一方棚橋はハンセン対策でテリー・ファンクが考案したテキサスクローバーホールドをハンセンの前で連発しつつ、ドーム映えする大技を織り交ぜる。互いのフィニッシュ技のハイフライフロー、ボマイエを互いにクリアしたが、ハイフライ連弾で棚橋が激闘制した。10月のオカダ戦敗戦でIWGPから撤退宣言していたが、今度は白いベルトに初戴冠だ。
試合後新王者が2回の最上段まで埋まった会場に向かい「プロレスを信じてやってきて良かった」と感動のコメントで盛り上げる傍ら、好勝負を演じた中邑は場内から「イヤォッ、イヤォッ」コールを浴びながら引き上げる。そしてドーム男の棚橋は、お約束のエアギターを満喫してフリードマンと花道を逆走し生声で「愛してまーす!」の大合唱で幕を閉じた。
さぁ、1.4は大盛況で終わった。翌1.5は後楽園大会が開催でこちらも2,015人の超満員。恒例全日本の1月2日、3日の後楽園がタイトルマッチを開催しても合わせて2,000人に満たない観衆だ。すっかり勢いに乗った新日本はIWGPのオカダと肩を並べたインターコンチの棚橋のダブルエース体制で突き進みそうだ。1ヶ月後の広島大会で早くも中邑とリマッチを行う。その直後の大阪大会はオカダvs後藤のIWGP戦だ。それにしてもダブルメインの4選手は格好イイ。女性ファンも急激に増加した。グッズ売り場は空前の大盛況だし週刊プロレスも増刊号を発行した。そういえば全国各地の映画館でもライブビューイング放映をしたそうであるが、そちらは果たして盛り上がったのだろうか?。確実に「金の雨が降った」感がある。
ただただ地上波TVが当日深夜も深夜の2時45分から60分放送だったのが残念でならない。できればもう少し早い時間帯で、最低でも90分以上やって欲しかった…。それと16時25分に第0試合が始まって、終了が22時頃という長丁場。土曜日開催で遠方のファンも多く参戦したと思うが、新幹線も間に合わない。それ以前に食事して帰ろうにも多くのお店が閉店時間となっており反省する余韻の時間がなかった。おまけにその長丁場の間、ずっと座高を高めに維持し続けていたので身体が痛くなってしまった…。今後は開始時間を繰り上げ、TVも23時台に90分放送するように検討頂きたい。
けど大満足の内容だった。どうもモモクロの演出家が手掛けたというが、そういうことではなくカード、選手、試合内容というプロレスの部分だけを見て良かった。レイスにハンセン、NWA王者にグレイシー一族、そしてグレートムタ…。オールドファンから男性ファン、格闘技ファンに女性ファン。今年の35,000人は確かちょうどメインの試合順を決める投票者数と同じ程度だ。来年は是非4万人を目指して欲しいし、その前にG1で西武ドームを盛況にして欲しい。西武ドーム…遠いので開始時間は早めでお願いします!。
昨年の漢字は「輪」だそうであるが、正にプロレスの輪が結実した会であった。そんな会の話題で【番外編】に書けなかった秘話を2つ披露したい。
1つ目は大分支部長とYTR選手のやり取りである。“息子”のムタにしか教えていないはずの毒霧のやり方をお酒を飲むとばらしてしまうというグレート・〇ブキ選手の話の前後に、YTR選手の必殺技の名前の話題になった。「鬼殺し(鬼ころし)や裏霞(浦霞)があるなら“赤霧島”もあるといいのに」と若干現在進行形の情報に疎い(失礼!)支部長が詰め寄ると、YTR(と横にいたJTも!)「赤霧島ではなくて“赤霧”ならありますよ」と返した。何だか飲み屋の注文風景のような会話だが、すると直後の21日後楽園大会で「赤霧」で勝利したのだ!。しかも23日も同じ技で勝利。これはもう支部長に捧げる勝利に他ならない。やるじゃん!YTR選手!。
そしてもう1つ。JTがYTR選手に1.4でタッグを組む「X」が誰なのか聞き出そうとしたのであるが、さすがに断られた。自分だけ知らない話はよくあるが「自分しか知らない話」はそうそうないらしく、「言いたいけど言えない」ようであった。う~ん、誰だろう…。
その段階で既にドームのカードは発表済みで、第0試合は無いとされていた(23日に第0試合が急遽追加)。そこで出場から漏れた主な選手を見ると、中西、天山、本間、キャプテン、ライガー、タイガー、髙橋、石井、飯塚ら。この中にXがいるのか…。が、飯塚じゃXにならないし、CHAOS勢もしかり。ジュニア戦士じゃ鈴木みのるに対抗できないし(けどライガーは因縁あるな)…。ならば中西?天山??…イヤイヤそれはないか…では他団体?外人?それともEBRIETASの常連レスラー(って誰)??。YTR選手に「言いたいなら我慢しないで教えて!」と懇願すると「(12月)21日の試合で分かります」と。
当日は観戦できずも気になってネットで速報を見ると、サ・ス・ガYTR選手。分かっていらっしゃる。イヤ~そう来ましたか。ドームに相応しい。答えは試合結果で(笑)。
それにしても選出漏れした上記の主力選手のうち、実力者髙橋や昨年ブレイクした石井も、野上アナ襲撃でTV受けする飯塚も出られないとは随分敷居が高い気もする…。
さて今回はダブルメインとしてIWGPヘビー戦オカダvs内藤とIWGPインターコンチ戦中邑vs棚橋の試合準を巡ってファン投票をした。タイトルの序列からしたらIWGPヘビー戦だが、中邑vs棚橋はブランドだ。JTはIWGPヘビー戦に投票したが、結果はほぼダブルスコアで敗れたのだ。2年連続MVP受賞し、確実に“カネの雨を降らせた”オカダのプライドは傷ついてしまい、「ドームのメインでIWGP戦」の夢を絶たれた内藤は落ち込んだことだろう。それにしても投票した最近の?ファンの心理は分からない。伝統を重んじるのがプロレスファンのような気もするのだが…。猪木の時代はどんなに好カードがあってもメインは猪木のタッグ戦だったりしたものだ。それ以上に旬なオカダの存在が大きくなった昨今で、それを差し置いて支持を得るほど中邑vsオカダはブランド化していたのか?
その他永田&桜庭vsグレイシーや後藤復帰戦、新日所属飯伏のタイトル戦等注目カードがラインナップされた。やはりドーム、好カードや熱戦が期待できるラインナップを揃えたといえる。
それを考えると12.31両国のIGF大会は…分かっていらっしゃらない(笑)。けど「大晦日は格闘技観戦」が根付いたためか、「目的が猪木」というファンが多いためか、9,123人の大観衆を集めた。しかも後日フジテレビで地上波放送までしたが、あれは無いよなぁ…果たして満足したファンは何割いたんだろうか。リアルプロレスラーを名乗る選手がレスラー魂持っていなかったり、大晦日の大一番に指名されていたのにセコンドに収まったと思ったら試合に介入してきた人気選手、プロレスを教えたコーチ役のベテランマスクマンが教え子のデビュー戦であっけなく敗れたり、プロレスらしい熱戦がなく終わってしまった。メインは凄いといえば凄い試合だったが判定勝負を見たいファンなんていないと思うのだが…。
そんなこんなで期待を込めて1.4を迎えた。今年は土曜日だったので例年4日から仕事始めの会社員や地方のファンも参戦しやすかったこともあり、結果的には2階席の最上段まで埋まる35,000人(満員)の大観衆となった。前年比+6,000人である。第0試合開始の20分前にドームに着き、パンフレットだけゲットしようと屋外の特設グッズ会場を見ると長蛇の列。ならばドーム内で買えばいいかと入ってすぐ前のワゴンのグッズ売り場にスッと入ろうとしたら、「こちらに並んでください」と係員。見ると長蛇の列。渋々並ぶもその渋滞は「進まない渋滞」状態。そのうちリング上では「キンプロ」の表彰が始まって、プレゼンテーターの田口が「東京ドームの皆さ~ん、大好きで~すっ!」と棚橋のパクリで締めている。列に並びながらパチリと撮ったが、いかんせん渋滞の列が進まない。このままだとまずい。始まってしまう。やむなく第0試合を犠牲にしてラクーアで買い物をしているJT妻に託して着席した。
第0試合はチケットには書いていなく、HP等でチェックしないと開始時間すら分からない。なのに既にかなり埋まっている。今回もチケットをYTR選手に託してアリーナAの区画(5万円、2万円の区画の後ろ)の2列目のほぼ真ん中という、ベストに近いポジションの席をだった(願わくば1列目が良かったが)。第0試合は幸い前の席が空いていたので見やすかった。通路越しの前方区画の席の男性がやや座高が高いのが気になったが、このまま前の人が来なければいいのに…と願った。が世の中そんなに甘くない。もっと座高の高い輩が来てしまった!。座高の高さにはそこそこ定評のあるJTも(ここ、笑うところです!)、写真を撮るのに一苦労。その前の輩は通路越しの前の座高高群を避けるように右へ左へ首をかしげるので、JTはその逆の左へ右へ首を振りながら限られたシャッターチャンスにパチリと撮るしかなかった…。YTR選手、次は是非JTの前の席は座高の低い人にして下され(笑)。
《試合結果》
【第0試合】BUSHI、キャプテン、本間、〇天山vs●小松、ライガー、マシン、中西
ライガーと天山の入場曲でそれぞれ入場。いきなり観客もヒートアップ。タイガーの代役で急遽抜擢されたヤングライオン小松が張り切る。当然頑張らなければならない立場だが、1.4の最初の試合。ファンはヤングライオンの頑張りを見るよりもベテランの持ち技を見たいところ。中西の野人ダンスからのラリアットを天山に放ち、アルゼンチンへ移行し場内大歓声。最後は小松に絞り、本間の“コケシ”からの天山ダイビングヘッド、そのままエグイ角度の逆エビ葬。
…あっ、マシンは正規の出番がなかった!。
【第1試合】IWGPジュニアタッグ:ニック、〇マットvsシェリー、KUSHIDAvsコズロフ、ロメロvs●タイチ、TAKA
その昔は選手入場しての恒例の新年のあいさつがあったが、普通に始まった。KUSHIDA組はバックトゥーザフューチャーの「デロリアン」に乗って入場。第1試合がタイトル戦でしかも4WAY戦という訳の分からない図式。試合開始前にコズロフが国歌斉唱。途中で遮られるお約束で試合スタート。序盤タイチ組は本部席で休憩していたが、TAKAがコズロフのロシアン帽を奪ってコザック殺法を真似して盛り上げる。4チーム入り乱れてそれぞれ連携を披露したり、4人連結式ブレーンバスターをやったり、場外カウント19で全員リングインしたりとぐちゃぐちゃながらも試合が進み、最後は王者ヤングバックスが連続スプラッシュで防衛成功。因みにタイチへのヤジは多かったが「タイチハカエレ」コールは不発だった。
【第2試合】IWGPタッグ:スミス、●アーチャーvsギャローズ、〇アンダーソン
ガイジン同士のタッグ王座戦。鈴木軍KESもBULLET CLUBを前にしたら「イイ者」になってしまう。ハーレーに乗って登場。挑戦者組は昨年のタッグリーグを制しての挑戦だが、セコンドの介入でここまで来たのだ。この日はアーミールックで登場。お決まりのタマ・トンガがセコンドに付き、場外で加勢する。アーチャーが必殺のブラックアウトを放つもカウントを妨害。マジックキラーも妨害に合う。こうなると王者組はなすすべなく、逆にマジックキラーを食らい轟沈。悪の新王者が誕生。
【第3試合】NWAヘビー:コンウェイvs〇小島
新日本のリングに“あの”ハーリー・レイスが立会人で登場した。NWAのタイトル戦とはいえこれは一つの事件であった。サーブ社長が「コンニチハ、ニホンジン、ワタシシャチョー、ワカリマスカ―」とアジると場内大ブーイング。レイスにも食って掛かると殴られた。しかもタッグ王者パートナーのジャックス・ダンまで介入して来て小島は劣勢を強いられる。業を煮やした天山はダンの介入阻止に立ち上がる。これで実力勝負に持ち込んで背後から、正面からラリアットを食らわし見事3カウントでタイトル奪取!。すかさずレイスにベルトを授与された。レイスも足が悪いのに大会に花を添えてくれた。また師匠ハンセンも来場していたので二重に喜び。
【第4試合】桜庭、〇永田vsホーレス、●ダニエル
グレイシー一族が“プロレス”のリングに上がり、しかもタッグ戦に出る。これは心配だ。IGFのK-1ファイターのおちゃらけタッグになりかねない。しかし意外と馴染んでいた。タッチもするしロープエスケープもしていた。それも中盤から段々本性を現し、マウントパンチや腕ひしぎ逆十字を放つ。桜庭は掌底連打やモンゴリアンを打ち込み、永田と太鼓の乱れ打ちを披露。永田もバックドロップやミドルキック、白目式腕折りで場内を沸かす。マウントの取り合いや投げ合いは見応えあったが、突然堂々と道着で永田の首を絞め何と反則裁定。
試合後「ルール無しで戦うために来た」と訳分からないアピールし、「寝ていた永田が負けだ」と非を認めない。桜庭は「俺は滅茶苦茶つえーぞー、こらっ!」と叫び、永田は「今度は道着を着てやるよ」と返した。…って道着着てどうする??。
【第5試合】ムタ、〇矢野vs●鈴木、ベンジャミン
昨年は中村あゆみが生熱唱したが、今回は普通の「かっぜぇにぃなれ~」で鈴木軍入場。続いて和楽器の生演奏でムタのテーマ曲でムタ&矢野が入場すると場内大熱狂。矢野も楽しそうだ。飯塚がいないのが少々さびしいが、ムタの存在感はやはり凄い。試合はムタが挨拶代りの毒霧を吹いてスタート。タッグワークは鈴木軍優勢。セコンドも介入し優位に試合を進める。劣勢の矢野も攻勢に転じ、YTRポーズを再三狙うがその都度鈴木軍に邪魔をされる。ムタもシャイニング弾連発しペースを引き戻すが矢野が鈴木に捕まり「助けろ!」とムタを呼ぶが、ムタは微動だにしない。矢野が怒ってムタに詰め寄る。おっ、仲間割れか?するとムタは毒霧発射!これは作戦だったようで、すっと身をかわした矢野の後ろに立っていた鈴木に見事に命中。丸め込んで勝利した矢野は、楽しそうに35,000人とYTRポーズを堪能した。
【休憩時間】
ここで上半期のビッグマッチの発表があった。反響のあったのは、まず例年後楽園ホールで開催していた3月6日旗揚げ記念興行を大田区体育館とリニューアルした旗揚げ会場へランクアップ。発表済みの5月25日横浜アリーナに続き、これも例年後楽園だったスーパージュニア決勝を6月8日代々木第二体育館。この辺まで小さめの「お~ぉ」が続き、G1開幕戦が7月21日札幌きたえーるでややボリュームが上がり、そして煽り文句の後に「G1決勝戦は8月10日西武ドーム」と驚愕の発表ですごく大きな「お~ぉ!」という反響だった。
その余韻を引きづりながらやや我慢していた化粧室に出向いた。係員に外野の奥の化粧室へ促されて行ったが、長蛇の列だ。休憩時間終了後はゲートが閉まってしまうし、何しろ列が長い。やむなくUターンして内野の化粧室へ行くも、並んでいたら試合が始まってしまうような列の長さだ。試合前のグッズ売り場といい、休憩時間の化粧室といい…正に「新黄金時代」という感じだ。
【第6試合】〇真壁vsファレ
BULLET CLUB結成後、守護神的な存在になったファレ。どうやらそれ以降無敗だったらしい。業を煮やした真壁が立ちはだかった。年末のBS朝日の特組で「5分以内に倒せなければスイーツもべらんめい口調もやめる」と公約しての対決だ。この試合はノーフォール、場外カウント無しのデスマッチ。真壁がファレの必殺バッドラックフォールを耐えた真壁が、特番で賞をもらった机上へのパワーボムを敢行してペースを握るとラリアットからキングコングニーを連発してKO勝利。要した時間は公約の3倍の15分かかったが、前言撤回した。
【第7試合】〇後藤vs柴田
後藤の復帰戦。ご存じ高校のレスリング部のライバル。意地の張り合いで同じ技を仕掛ければ、同じカウント1で返し合う。張り手合戦、バックドロップ合戦、ラリアット合戦等見応えある攻防。後藤もG1で怪我して休場していた割には動きがいい。柴田が後藤のお株を奪う牛殺しからPKで追い込むが、後藤も牛殺し連発で反撃する。終盤も昇天・改合戦から頭突き合戦と全く譲らずも、ラリアット乱れ打ちから昇天・改で柴田が勝利ゲット。試合後立てない後藤と柴田は肩組んで退場した。
【第8試合】IWGPジュニア:デヴィットvs〇飯伏
床から飛び出てきた飯伏と棺から出てきて異様な不気味なペイント姿(「進撃の巨人」風らしい…)のデヴィットが対峙。デヴィットのセコンドBULLET CLUBの面々が堂々と試合に介入する。飯伏は果敢に戦うが、攻め込むと乱入にあってしまう。途中でBULLET CLUBのセコンド陣がレフェリーに強制送還させられ、かつて超ハイレベルな攻防でファンを魅了したあるべき戦いとなった。デヴィは本来の戦いに戻したが、ペイントで表情が見えず(というよりずっと不気味)ファンの心をつかめない。最後はフェニックススプラッシュが決まり、飯伏がタイトル奪取に成功。
試合後謎のマスクマン(エル・デスペラードと判明)が黒い薔薇の花束を贈呈し、挑戦に名乗り。
【第9試合】IWGPヘビー:〇オカダvs内藤
ダブルメインの1発目に格下げされたIWGP戦。昨年のG1覇者内藤が“夢”をかけて派手なコスチュームで先に入場。オカダは“レインメーカー・ドル札の雨”の中、ド派手に入場だ。内藤も挑戦者らしく果敢に技を繰り出すが、場外でのスイング式DDTを鮮やかに決めても、リング内でブルマ・ブランカで締め上げても、珍しい裏投げを決めても、「あっ、決まっちゃう!」という説得力がない。ただレインメーカーはことごとくかわして食らいつく。それでも頭突きは有効のようだ。しかしオカダは「金の取れる」ドロップキック一発で帳消しにしてしまう。最後は恐らく封印することになるであろう?危険なゴッチ式パイルドライバー連発で勝機を引き寄せ、説得力抜群のレインメーカー炸裂で防衛成功!。さぁ、オカダの「特にありません」、外道の「ルェヴぇルが違うんだよ」「金の雨が降る」が聞けるかと思いきや、ラストマッチでなかったためか、果てまた30分超える激闘で時間が押しているからか、割愛されてしまった。
【第10試合】IWGPインターコンチネンタル:中邑vs〇棚橋
中邑がIWGPより価値を高めたインターコンチ戦がファンの支持で大トリとなった。まず場内に“サンライズ”が鳴り響き、立会人のスタン・ハンセンが入場すると、35,000人の「ウィーッ!」の大合唱がこだまする。その後エアギターを奏でる棚橋の横で、あの有名ギタリストのマーティ・フリードマンが本物ギターを奏でて派手に入場する。対して中邑はセクシーなポールダンサ-を従えてド派手に入場。何故ポールダンサー?…ひょっとしてクネクネつながり??。試合は手の内を知り尽くした両者、中々技がヒットしないが2年4ヶ月の空白を埋めるかのように、徐々に噛み合っていく。中邑は滾(たぎ)りまくってクネクネしたり、ブルブルしたり、中邑ワールドを崩さない。一方棚橋はハンセン対策でテリー・ファンクが考案したテキサスクローバーホールドをハンセンの前で連発しつつ、ドーム映えする大技を織り交ぜる。互いのフィニッシュ技のハイフライフロー、ボマイエを互いにクリアしたが、ハイフライ連弾で棚橋が激闘制した。10月のオカダ戦敗戦でIWGPから撤退宣言していたが、今度は白いベルトに初戴冠だ。
試合後新王者が2回の最上段まで埋まった会場に向かい「プロレスを信じてやってきて良かった」と感動のコメントで盛り上げる傍ら、好勝負を演じた中邑は場内から「イヤォッ、イヤォッ」コールを浴びながら引き上げる。そしてドーム男の棚橋は、お約束のエアギターを満喫してフリードマンと花道を逆走し生声で「愛してまーす!」の大合唱で幕を閉じた。
さぁ、1.4は大盛況で終わった。翌1.5は後楽園大会が開催でこちらも2,015人の超満員。恒例全日本の1月2日、3日の後楽園がタイトルマッチを開催しても合わせて2,000人に満たない観衆だ。すっかり勢いに乗った新日本はIWGPのオカダと肩を並べたインターコンチの棚橋のダブルエース体制で突き進みそうだ。1ヶ月後の広島大会で早くも中邑とリマッチを行う。その直後の大阪大会はオカダvs後藤のIWGP戦だ。それにしてもダブルメインの4選手は格好イイ。女性ファンも急激に増加した。グッズ売り場は空前の大盛況だし週刊プロレスも増刊号を発行した。そういえば全国各地の映画館でもライブビューイング放映をしたそうであるが、そちらは果たして盛り上がったのだろうか?。確実に「金の雨が降った」感がある。
ただただ地上波TVが当日深夜も深夜の2時45分から60分放送だったのが残念でならない。できればもう少し早い時間帯で、最低でも90分以上やって欲しかった…。それと16時25分に第0試合が始まって、終了が22時頃という長丁場。土曜日開催で遠方のファンも多く参戦したと思うが、新幹線も間に合わない。それ以前に食事して帰ろうにも多くのお店が閉店時間となっており反省する余韻の時間がなかった。おまけにその長丁場の間、ずっと座高を高めに維持し続けていたので身体が痛くなってしまった…。今後は開始時間を繰り上げ、TVも23時台に90分放送するように検討頂きたい。
けど大満足の内容だった。どうもモモクロの演出家が手掛けたというが、そういうことではなくカード、選手、試合内容というプロレスの部分だけを見て良かった。レイスにハンセン、NWA王者にグレイシー一族、そしてグレートムタ…。オールドファンから男性ファン、格闘技ファンに女性ファン。今年の35,000人は確かちょうどメインの試合順を決める投票者数と同じ程度だ。来年は是非4万人を目指して欲しいし、その前にG1で西武ドームを盛況にして欲しい。西武ドーム…遠いので開始時間は早めでお願いします!。