16.10.10 両国大会&16.9.12 後楽園大会

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G1が終わりドームへ向けての展開を加速するシーズンに突入した。子供の頃は夏休みが終わって「あぁこれで一気に冬休みに向かうのか…」などと考えたことは一度もないが、優勝者に与えられるイッテンヨンでIWGP王座に挑戦できる「権利証」が制度化されてからというものの、そういうイメージになってしまう。
ビッグマッチのカード発表はプロレスファン的にはドキドキするもののはずだ。どんな大物が来るのか?どんなサプライズがあるのか?第三世代は出られるのか…(ん?)。
その最大の関心事になるはずのメインのカードがお盆の時期に見えてしまう。もちろん権利証をかけた試合に負けない前提ではあるが、過去の歴史からしてほぼ負けることは織り込みづらい。
そうなるとドームを埋める…いや、埋まることはないにしても多くの観客を動員できる選手に優勝してもらわないとならないわけだ。もちろんチャンピオンもしかり。
確かに以前内藤が優勝して権利証を守った年はファン投票で実質セミに格下げされた歴史もあった。それだけドームのメインを張るのは敷居が高いということだ。
9月のシリーズは大田区、広島、神戸と10月の両国へ向けてのビッグマッチが続く密度の濃い期間だ。9.12後楽園大会はいくつかの前哨戦絡みのタッグ戦が続いた。そんな中でここ何年か、というより変身後ずっとうだつの上がらないキャプテンが、ヨシタツ単独の「ハンタークラブ」入りをヨシタツのツイッターでファン投票により決めることになった。キャプテンもキャプテンならヨシタツもヨシタツだ。凱旋帰国直後にいきなり大怪我で、ようやく復帰して以降はやはりうだつが上がっていない。BULLET CLUBを狙うハンタークラブを結成し、棚橋やエルガンに呼びかけたものの冷たくあしらわれている。
その後の9.17大田区ではNEVER戦で柴田がボビー・フィッシュ相手に防衛、9.22広島ではノンタイトルでオカダがファレに勝ち、オメガはYOSHI-HASHI相手に権利証を死守した。9.25神戸ではIC戦で内藤がエルガンからタイトル奪取し、ハンタークラブ入りをファン投票に委ねられたキャプテンは大差で拒否され、何とBULLET軍入りしてしまった。NOAH勢も丸藤のオカダとの前哨戦含めちょいちょい参戦を果たす。
そして10月の両国大会。
昔々はドーム枠だった。武藤vs高田や健介vs川田もさらにはブロック・レスナー参戦もこの時期だった。その後両国になり台風直撃の日に長州の乱入事件があったりと、1.4、G1に次ぐ重要なビッグマッチが展開されてきた伝統の大会なのだが、近年は
15年8,302人(超満員):権利証マッチ棚橋vs内藤、IWGPオカダvsAJ
14年9,100人(超満員札止め):権利証マッチオカダvs内藤、IWGPAJvs棚橋
13年9,000人(超満員札止め):IC中邑vs丸藤、IWGPオカダvs棚橋
12年9,000人(満員):IC中邑vs後藤、IWGP棚橋vs鈴木
11年6,500人:IC田中将斗vsMVP、鈴木vs真壁、IWGP棚橋vs内藤
10年8,800人:中邑vs後藤、棚橋vs内藤、IWGP真壁vs小島
ということで12年以降は満員以上ではあるもののやや苦戦気味である(9,000人で札止め…)。因みに09年は蝶野の25周年興行で武藤、小橋の参戦で11,000人だったがそれ以前も9,000人、7,800人である。
そこで今年は第0試合でタイガーマスクWのデビュー戦、NEVRE戦、権利証マッチ、丸藤を迎えたIWGP戦を揃え、NOAH勢も参戦だ。結果は9,671人(超満員)と大台までもう少しだった。開場時間前の大行列は前代未聞の長さだった。残念なのはジュニアもヘビーもタッグ王座戦はガイジン同士のカード、権利証マッチがG1優勝戦と同じ、棚橋と内藤が8人タッグ戦…といったところか。ついでにキャプテンのBULLET軍参戦も見送られた。
それにしてもタイガーマスク、この秋からアニメが放映され、初代タイガーの二匹目のドジョウを狙おうというファン拡大戦略であったはずである。なのに、なのに放送時間が土曜日深夜のワールドプロレスの前。きっと良い子は見ません。ワールドプロレスを録画している何割かがついでに予約する程度ではないかと推察される。逆にアニメは見てプロレスは見ない、という視聴者はいるのだろうか…。せめて日曜日の朝とかにやれば少年は見ると思うのだが。

《9.12後楽園大会》
【第1試合】〇フィンレーvsヘナーレ:日本人のいない伝統の第1試合でフィンレーが新人を下す。
【第2試合】●キャプテン、ヨシタツvsオーエンズ、〇高橋:いつも通りキャプテン敗退。試合後ハンタークラブ入りをヨシタツがツイッターでファンに打診。
【第3試合】〇田口、ライガー、小島、天山vsバレッタ、●ロメロ、外道、オスプレイ:こだわりのケツ攻撃から真面目にアンクル決めた。
【第4試合】本間、〇真壁vs●中西、永田:髪の毛が薄くなった大こけし~キングコングニーで中西下す。
【第5試合】ジュースvs〇EVIL:高さとスピードでG1戦士を追い込むがEVILが豪快に決まる。
【第6試合】●タイガー、柴田vsフィッシュ、〇オライリー:チェイシング・ザ・ドラゴンでヘビー級になったレッドドラゴンが前哨戦制す。
【第7試合】YOSHI-HASHI、〇石井、後藤、オカダvs●ロア、トンガ、ファレ、オメガ:牛殺しからの垂直落下でロア憤死。YOSHIマイクでオメガ挑発。
【第8試合】●KUSHIDA、棚橋、エルガンvs〇BUSHI、SANADA、内藤:影武者に任せて後から参戦したBUSHIが毒霧からエムエックスで前哨戦制す。

《10.10 両国大会》
【第0試合】〇タイガーマスクWvsレッドデスマスク:タイガーは明らかにかぶり慣れていないマスクを気にしている。ウエストがかなり細いが筋肉は隆々。レッドは〇ャプテン似の赤いマスクだ。レッドが技に付き合わない場面もあったが掌打連打など飯伏似のムーブで攻め立てタイガードライバーで勝利。バレバレ。
【第1試合】オスプレイ、YOSHI-HASHI、〇石井vs●高橋、ファレ、コール:YOSHIが捕まるがオスプレイのプランチヤから石井の垂直落下でCAHOSに軍配。
【第2試合】フィッシュ、田口、〇本間、真壁vsバレッタ、●ロメロ、邪道、矢野:矢野が試合をかき乱すが大こけしで本間が勝利。試合後真壁が矢野を挑発。
【第3試合】●中西、永田、小島、天山vs北宮、中嶋、谷口、〇潮﨑:緊迫感いっぱいの対抗戦はNOAHにブーイング。中西が存在感示すがゴーフラッシャーから剛腕食らい敗戦。試合後お約束の大乱闘。
【第4試合】IWGPジュニアタッグ ニック、〇マットvs●フィンレー、リコシェ:サイダルのトラブルで代役抜擢のフィンレーが張り切るもタッグキャリアの差でモア・ハング・フォー・ユア・バックで防衛。
【第5試合】IWGPタッグ ●マーク、ジェイvsロア、〇トンガ:ガイジン兄弟同士のタッグ戦はやはりイマイチ盛り上がらないがゲリラ・ウォーフェアで新王者誕生。試合後ヤングバックスが乱入するとそこへ石井が単身乗り込むも轟沈。
【第6試合】リーサル、KUSHIDA、〇エルガン、棚橋vsBUSHI、EVIL、SANADA、●内藤:エルガンが2人投げ連発でパワー炸裂。投げ捨てパワーボムからエルガンボムで内藤からフォール。腕を負傷したKUSHIDAを担架送りに。また後日エルガンの眼窩底骨折が判明し内藤への挑戦果たすも欠場になった。
【第7試合】NEVER無差別級 〇柴田vsオライリー:満身創痍の王者は逃げずに攻撃を受け切りスリーパー地獄葬。試合後フィッシュも入って称え合う。そこへ潮﨑が対戦要求。柴田が突っ返すと今度はEVILが乱入してKO。王者大の字。
【第8試合】権利証争奪戦 〇オメガvs後藤:後藤が権利証ケースで攻撃するがヤングバックスが乱入。それをYOSHIが制す。20分を超える大激闘は片翼の天使でオメガ防衛。後藤…どうなる?!
【第9試合】IWGPヘビー級 〇オカダvs丸藤:逆水平とトラースキック、虎王がかなり効果的に王者を苦しめるが終盤で王者が不知火返しのレインメーカーを放つと虎王も受け止めツームストンを放つ。最後は何とエメラルドフロージョンからのレインメーカーで方舟の天才を沈めた。試合後外道がオメガを引っ張り出し、ドームのメインカード決定宣言。

大会前、ドームのメインは後藤vs丸藤、丸藤vsオメガ、オカダvs後藤と何だかしっくりしない組み合わせも候補だったが、順当にオカダvsオメガで落ち着いた。ところがファンの間では、大阪でエルガンが内藤に挑戦し敗戦し、そこへ棚橋が名乗り出て…ドームメインをIWGP戦と内藤vs棚橋のIC戦でファン投票か?!と盛り上がっていた。エルガンの代役がROHのリーサルになったが棚橋、どう出るか?!もし投票になったら…内藤リベンジ果たせるのか見ものだ。

以上