10.1.4 東京ドーム観戦記
2010.1.4 レッスルキングダムIV in 東京ドーム
「1月4日はプロレスの日」とすっかり定着をしてきた(?)が、昨年以上に豪華カードを揃えた大会となった。
一方年末は格闘技となるが、今回はK-1陣営と戦極陣営が合同でDinamite!!を開催した。
15時開始で17試合+オープニングマッチ1試合で8時間休憩なし興行だったようだが、例年のようなタレント戦士やヒョードル、シュルトらの世界のトップクラスの参戦は見送られ、非常に間延びした大会だったようだ。
言っておきますが、私は行ってませんよ。そもそも総合はTVで見るもの。会場で見てても結構見ごたえがないし(むしろ入場シーンから試合開始までは見ごたえあるのだが)、見づらい。
魔娑斗の引退試合はそれなりだった。がもう一つの目玉の吉田vs石井はひど過ぎる。この大会の位置付けがどういうものかは別として、「大晦日=格闘技」という定着した概念からすると、茶番というか、運動会というか、かくし芸というか…もちろん当人同士はすこぶる真剣で、真剣勝負(ケンカ)として見るとかなり見ごたえがあるが、TVでやる興行としてはもっとレベルの高い戦いを見せないと。ポッコリお腹の下腹にズレ落ちたパンツをはいて、殆どガードができていない吉田と、世界有数の道場で修業をしてきたが初の実践の石井。柔道金メダリスト同士の打撃戦。そんなのをTVのメインで見せて良いのか?そりゃ柔道家ではなく格闘家だから打撃戦もあるだろうが、逆にK-1戦士やボクサー同士の対戦で、組み手や寝技の攻防を見たいか?ってこと。吉田はまだしも、石井は打撃に固執しないでもっと組み技から仕掛ける方が良かっただろう。そういう意味では泉も同じ。相手がプロレスラー(柴田)なんだから。
まあ石井は身体はしっかり肉体改造できているし、経験を積めば吉田以上の戦績を残す素材だとは思う。スパーリングと実践の違いを痛感したであろう。今年はどんどん戦うべし。格闘家は戦ってナンボだから。
そういえば“スーパーハルクトーナメント”の決勝戦が第3試合に成り下がった。優勝はあんまり強くないミノワマン。ボブサップやチェホンマンを倒してしまったために(相手が無名なので)、この試合順になっただろうが、優勝しても賞金もなかったようだし、誰もミノワマンが世界一強いとは思っていないので骨折り損だったネ。まあ素人戦士の泉に負けた柴田にも負けたミノワマンでは贅沢も言えないか…。
それとプロレス界期待の藤田がアリスター・オーフレイムに秒殺KO負け。膝蹴りを食らって一瞬でダウン。2003年の猪木祭り(神戸で開催:私も参戦しました!)で登場したオーフレイムは誰も注目していなかった。その大会のエースが藤田だった。いわば格下のはずが、いつのまにか超大物になってしまった。負けは仕方ない。しかし負け方が悪い。プロレスラーが最もしちゃいけない負け方だ。強烈な膝蹴りでレフェリーが試合を止めてもすぐ立上って「何で止めたのか!」と詰め寄る負け方にして欲しかった…。藤田を知るファンならそれだけオーフレイムの強さを認識できるが、藤田を余り知らない一般視聴者は「やっぱりプロレスラーは大したことないな」って思うじゃないか!K-1本戦で“外敵扱い”されたオーフレイムもDREAM代表ってのもどうかな!
また、ゲスト解説の武蔵や小川は〇だが、俳優や歌手にコメントさせるな。ついでにチャンピオン亀田もオーラがなさ過ぎ・・・。
そもそもDREAMvs戦極って言われても、一般人は分からんぞ。K-1vsPRIDEならまだしも・・・。
さあ、話は1.4に戻そう。
今回も去年に続いて2階席を開放している。しかも去年より入っている感じだ。発表は41,500人と昨年の40,000人を上回った。設定した席は概ね埋まっていた。けど本当に4万人いるか?
今年は頼みの武藤もいない。NOAH参戦はいいとしても大御所三沢は亡くなってしまったし、小橋も秋山も出ない。大物外人のカートアングルやミスティコも出ない。メインに久々登場の高山はいいとしても、永田が挑発していた鈴木みのるも出ない。NOAHは王者杉浦、前王者潮崎が参戦しているとはいえ、やはり小粒に見える。昔武藤が全日崩壊後の抗争で健介vs川田を「小結同士の戦い」と揶揄したが、今回も「新三役」のイメージだ。
せめてもの救いが暮れのJr最強決定戦を制した丸藤の参戦か。ZERO-1も大谷は参戦せずに田中のみ。
曙の参戦は評価できよう。おまけなのかお年玉としてテリーファンクとブッチャーも参戦。
カード的には今が旬の青義軍、期待のNO LIMIT凱旋、オールドファン向けのテリー&ブッチャーのタッグ戦、新日vsNOAH対抗戦と充実している。タイトル戦もIWGP4大タイトルにNOAHの至宝GHC戦という布陣。
小橋、秋山は体調不良なので、今できる最高の内容になったと言える(できれば武藤も参戦して欲しかったが)。
今回の1.4は月曜日。なのでその週の週プロの表紙は武藤&船木のベルト姿。あれ?ドームじゃないの?と思いきや、そりゃ試合が月曜日じゃ無理か、えっでも翌週かぁ?・・・と悶々としていたら、何と超久々に“増刊号”が8日に発売された!東スポにも宣伝でていないので驚いた。表紙が棚橋でトップ試合がタイガーvs丸藤なので、構成には違和感があったが・・・。表紙は中邑で良かったのではないだろうか?増刊号=メインイベント=勝者の姿、でないと違う雑誌かと思ってしまう。
TVの方は当日深夜に73分枠(どうせなら90分やれよ!)で速報。恐らくあと数週間はドームで食うだろう。
そうそう、TVといえば“アメトーク”見ました?9月に2週連続でケンコバや有田が中心にレスラーに扮して昔の映像を流しながら語り合うもの。1月7日には何とゴールデンタイムで放送された。因みにドーム大会の休憩時間突入直後にモニターで番宣していた。ケンコバが越中、有田が猪木(高田の声も)、小力が長州、勝俣が橋本、ユリオカが藤波、神無月が武藤、原口が蝶野・・・という具合で物真似しながらトークする。司会の雨上がり決死隊の2人はレベルが低いがゴールデン世代なので何とかつい
て来れる。問題は会場を埋め尽くした若い女性ファン達。長州を知らないで小力の長州物真似を笑ってきた人達だ。こいつらは単なる芸人好きなだけなのか、意外とプロレスファンだったりするのか?まあ後者ではなかろうが、それでもかなりうけまくって盛り上がっている。こいつら会場へ行くこともあるのか?若い男性陣は興味ないのか?
それとこういう特番で出てくる(真似される)レスラーや名場面は残念ながら現役最前線レスラーが殆どいない。蝶野、武藤、長州らは確かにまだ頑張っている。唯一永田の白目が取り上げられた。逆に中邑、棚橋、杉浦、丸藤・・・これじゃあTVにならないか。ここが大きな問題だ。昔のレスラーは外人含めて個性、インパクトが大きいのだろう。
昨今、プロレスのメジャー化を訴えるレスラーが少なくない。
今大会絡みでも“ゴールデン復帰”というフレーズをよく目にした。アメトークの特番はプロレス以外のコーナーもあり、全部で3本立て(+深夜にもう1本)。紅白のようにコーナー別視聴率でどの位プロレスが支持されているか確認したいところ(多分番組の視聴率はそこそこいくと思うが)。
けど、その前にやるべきことは、会場を埋めることじゃないか?
さすがにドーム満員はすぐには無理かも知れない。けど両国は埋めて欲しい。後楽園もそう。地方会場も軒並みそう。そういう実績がなく、アメトーク頼みでは実現は厳しいかーーー。
何はともあれ今年も始まった。
恐らくNOAHとの絡みは続くだろう。ジュニア勢も王座奪回へ丸藤の首を狙うだろうし、火がついた棚橋も乗り込み宣言をしている。早速真壁はタッグリーグへ参戦する。
三沢が亡くなり、小橋、秋山が欠場のNOAHではちょっと心配だが・・・。王者杉浦を軸に迎え撃つ駒数は揃っている。潮崎、森嶋、力皇ら大型ファイターも控える。中邑の目がNOAHに向いていないのも気になるが、暫くこの路線で行くべきだろう。決してTAJIRIや田中や曙じゃ引っ張れない。
中邑は2月末にK-1との交流をするらしい。ファンは大方望んでいないが・・・。
とにかく頑張れプロレス!私も頑張る!
≪試合結果≫
【第1試合】マシン、〇井上、平澤vsライガー、金本、●岡田
今が旬の青義軍。スクールウォーズ宜しく大将永田を泣き虫先生に据えて熱血指導を受けながら負けても負けても這い上がる・・・コンセプトはいいけど地味だよな。井上はハイテンション系だが存在が地味。若手の平澤は顔が地味。マシンの素顔はもっと地味・・・。一方相手はクリスマスのスーパーJ・CUPで敗退したライガーと金本が若手有望株の岡田を引き連れた格好だ。
青義軍は懐かしいマシンのテーマ曲で入場。スタートは金本と井上の元師弟対決。若い岡田は大声でハツラツと攻める。平澤はマシン直伝のフライングヘッドパット位しかできず、戦いも地味。先輩井上が岡田をトライアングルランサーで捕らえるとライガー、金本のカットに合う。しかし維持で話さずそのまま決め切った。
【第2試合】IWGPジュニアタッグ 〇田口、デヴィットvsゲレーロ、●アベルノ
王者組アポロ55は昨年ヘビー級のタッグリーグで準優勝する等、着実に実績をつけてきた。一方の挑戦者組はメキシコCMLLのトップ。アベルノは昨年ドームでミスティコのライバルとして参戦。ゲレーロは現在3冠チャンピオンらしい。
軽快な王者組に対し挑戦者は怪力殺法を駆使する。メヒココンビはどっちがどっちか分からん!1人は素顔にするか、せめて色の違うマスクマンにして欲しい。ドーム大会の場合はミスティコみたいなメジャーな選手を入れるとか、識別しやすいチームにすべし。押されていた王者組も最後は合体技ブラックホールバケーションで防衛。
【第3試合】IWGPタッグ3WAYハードコア戦 レイ、ディーボンvs〇裕次郎、内藤vsバーナード、●アンダーソン
異例の形式でのタイトルマッチ。王者は本格派でハードコアを得意としたチーム3D。最優秀タッグだった真壁、矢野組にも負けることがなかった本格派。けどたまに来日して防衛戦をやっているビップレスラーというには認知度は低い。バーナード&アンダーソンは昨年のタッグリーグ覇者で直後のタイトル戦で引分けており、追い込んでいる。そこに社長のイチオシNO LIMITが割込んだ。NO LIMITは昨年1.4はジュニアタッグ王者から陥落し、そのごメキシコ修行で現地のトップにのし上がったらしい。帰国前にはチーム3Dの道場生をボコボコにしての参戦だ。何だか昭和っぽい。
試合は序盤にNO LIMITが捕まり、内藤がチーズおろし器で流血。どうみても格下の若手コンビも早々に狙われてしまった。外人2組はド迫力戦。レイとバーナードがイスでチャンバラ合戦。王者組は得意の机を持ち出すと、バーナードも場外の机にダイブ敢行。NO LIMITは見せ場を作れない。場外へ出されているうちに王者がアンダーソンを仕留めにかかる。合体の必殺3Dが炸裂しカウントが入るやバーナードが場外から足を引っ張りカウントが止まる。そのままバーナードと場外でやり合っている隙にダメージの残るアンダーソンをNO LIMITが合体技(リミットレス・エモーション)で漁夫の利勝利。新日に王座奪回成る。
しかし王者組は負けていないのにベルトを手放すことに。
【第4試合】●永田、曙vs田中、〇TAJIRI
曙が加わった青義軍と外敵混合チームの対戦。TAJIRIは田中の仲間の邪道、外道と急接近したためチームの体裁をなしている。しかし2人ともジュニア体格。横綱をパートナーに得て負けたらハナ肇みたいに銅像にでも何でもやってやる、と自信満々に宣言した永田。
序盤から曙が余裕の攻撃。TAJIRIを踏みつけ攻撃で圧殺する。現在アジアタッグ王者だけあって試合運びも成長した。永田は田中とエルボー合戦から技の掛け合い、しのぎ合いの見応えのある攻防。しかし盟友邪道外道のアシストを受けたTAJIRIが毒霧からバズソーキック炸裂させ疑惑の勝利。
永田の顔は緑の毒霧でそれこそハナ肇状態。青義軍の総大将形無し。
【第5試合】テリー、長州、蝶野、〇中西vsブッチャー、矢野、●飯塚、石井
場内に“スピニングトーホールド”と“吹けよ風、呼べよ嵐”が鳴り響く。オールドファンはそれだけで熱くなる。
しかしそう反応できる観客は何割位か?確かにテリーは数年前にも参戦しているし、プロレスの歴史を勉強すれば必ず登場する人物。ブッチャーも然り。ブッチャーはハッスルやインディにもたまに来ているようだが、あの凶器を巧みに駆使して流血に追い込みランニングエルボーで仕留める恐怖は今や昔だ。
テリーはナックル、ブッチャーは地獄突きを放つ。矢野が捕まるが試合は続く。何とブッチャーの誤爆で飯塚と仲間割れ。その間長州と蝶野が必死にラリアット、ケンカキックで試合を成立させている。テリーは飯塚からアイアンフィンガーを奪うと何とブッチャーに渡し、飯塚へ一撃を催促するや、ブッチャー素直に攻撃。
あのテリーとブッチャーが共闘だ。混乱の中、中西が飯塚をアルゼンチンで仕留めた。
試合後ブッチャーがマイクでブッチャーコールをするや、ファンも喜んで大ブッチャーコール。プロレスは平和だ・・・。
【第6試合】〇真壁vsヨネ
真壁の挑発に唯一喧嘩を売ったヨネは、NOAHのタッグ王者。しかしファンは「誰?」という扱い。トレードマークのアフロヘアをやめたためか?一方真壁はこの後のNOAHのタッグリーグに参戦する。パートナーが本間じゃ優勝の目はないが・・・。
真壁は大歓声で花道をリングへ向かうとそこへヨネが突っ込んでいく。場内ブーイング。肉弾戦はややヨネが優勢か。意外とヨネのキックが有効。コーナーからのギロチン弾を返した真壁はこだわりのスパイダージャーマンからキングコングニーで5分余りの余裕の完勝。
【第7試合】IWGPジュニア タイガーマスクvs〇丸藤
復帰間もない暮れのスーパーJ-CUP優勝者の丸藤が不参加だった王者タイガーに挑む。ヨネと違って歓声が飛ぶ。
軽快な動きは五分五分も丸藤はえげつない攻撃でペースを握る。タイガーは裏の裏をかいて反撃に出るが丸藤えげつない攻撃で不知火へ。これは決まらない。空中戦はタイガーの迎撃が優勢。コーナーからタイガードライバー、タイガースープ、ミレニアムスープからとどめのデストロイスープ。タイガー完勝かと思われたが丸藤決めさせず反撃へ。コーナートップからの不知火・改、トラースキックからタイガーフロージョンでまさかの王座奪取。
これでジュニア版グランドスラム達成。タイガー寅年の初戦で大きな黒星。
【第8試合】〇棚橋vs潮崎
前王者対決、イケ面対決、ハイフライ対決・・・時期がずれていたら王座戦のはずだったしドームでもメインを張れたカードだ。若きエース潮崎は見た目より意外と背が低い(183cmで棚橋+2cm)。棚橋は09年プロレス大賞MVPだ。入場では久々のスキップを見せチャラさ振りを見せつける。
潮崎は序盤のロープブレークで棚橋の頭をなでたり場外DDTや場外でシーソー式に鉄柱へぶつけたりしてもブーイングが起きない。ヒールじゃないから仕方がないが、キャラに似合わない攻撃は他団体のファンは困ってしまう。棚橋はドラスクと低空ドロップキックで左膝破壊にかかる。潮崎はいい音の逆水平と袈裟斬りにこだわる。棚橋の反撃をいい音逆水平で形勢逆転。棚橋は三沢式ワンツーエルボーを見せる。試合前「どっちがハイフライか勝負しよう」と潮崎に挑発された棚橋は「ならば飛ばないで勝つ」と宣言していたが、スリングブレイドも何度も敢行し(潮崎1回しかかわせず)、ハイフライフロー連弾で勝利。
約束違反だがMVP男のチャラくない厳しい攻めで完勝。
【第9試合】GHCヘビー級 〇杉浦vs後藤
ここまで対抗戦は新日の2勝1敗も新日はタイトルを取られており、ここで負けると星の上ではタイもタイトル戦は2戦2敗。両者負けられない。しかも後藤は昨年杉浦に2連敗。もう負けられない。G1覇者にも関らず外敵に負けすぎだ(ZERO 1田中にも2敗後ようやく勝利)。一方杉浦は1年前に故三沢社長とのタッグで中邑、後藤に敗れているが、その後の新日マットで実績を上げ、12月にとうとう王座を奪取した。両者個人としても負けられない。
序盤の打撃戦はやや杉浦優勢もコーナーからエプロンにショルダーネックブリーカーに叩きつけられグロッキー状態に。大技昇天を返されアンクル食らう後藤も必死の反撃。昇竜結界であと一歩まで追い込むが逃げられる。最後は意地の五輪予選スラムを敢行した杉浦が執拗なアンクル地獄に引きずり込ん
でリベンジさせず。
後藤は名勝負製造機になったが、ここ一番では負け役になりつつある。
【第10試合】IWGPヘビー級 〇中邑vs高山
6年前の1.4ドームのメインで対戦したこともあるカードがメイン。お互いリスペクトしていると公言している。当時は高山の重い膝蹴りの前に大ダメージをおい続けた中邑も、現在のフィニッシュ技は“ボマイェ”という膝蹴りだ。新旧膝蹴り対決だ。
ゴングがなっても数秒間お互い微動だにしない。中邑がジャブのようなキックで仕掛けるが全く効かない。逆に重い高山のキックを受けてしまう。エルボーも膝攻撃もギロチン弾も重い。場外戦になるも逆さ吊り攻撃を食らい、高山自ら大声で場外カウントを数えるが何とかリングへ。中邑精彩を欠く。
更にカウンター膝蹴りを食らいペースを掴めない。バックドロップは暴れて膝で回避し、多彩な蹴り技で反撃開始。ジャーマンは返されたが跳び付き逆十字や、傷めた腕にキック連打。高山反撃のお返し逆十字。膝連打からドラゴンスープで場外からリングへ引っこ抜く。中邑返すと逆十字。これを踏みつけて返す高山は、バチーンといい音が響くカウンター膝攻撃。中邑ダウン。8カウントで立上るとすかさず中邑膝攻撃から背中にボマイェで両者ダウン。中邑スリーパーから両者グーパンチ合戦。中邑キックからボマイェ。2発目はブロックされるや、すかさず逆足で敢行する機転を効かし、3連発目で高山の巨体をマットに沈め激勝防衛。
勝利直後に中西が突っかかり、次期挑戦者に名乗り。高山と抱き合い、小鉄の気合の入った認定書とベルトを受け取った。インタビューで「今を生きる」とかいう締まらない一言で幕。
こういうときの決め台詞が欲しいかな。
以上
「1月4日はプロレスの日」とすっかり定着をしてきた(?)が、昨年以上に豪華カードを揃えた大会となった。
一方年末は格闘技となるが、今回はK-1陣営と戦極陣営が合同でDinamite!!を開催した。
15時開始で17試合+オープニングマッチ1試合で8時間休憩なし興行だったようだが、例年のようなタレント戦士やヒョードル、シュルトらの世界のトップクラスの参戦は見送られ、非常に間延びした大会だったようだ。
言っておきますが、私は行ってませんよ。そもそも総合はTVで見るもの。会場で見てても結構見ごたえがないし(むしろ入場シーンから試合開始までは見ごたえあるのだが)、見づらい。
魔娑斗の引退試合はそれなりだった。がもう一つの目玉の吉田vs石井はひど過ぎる。この大会の位置付けがどういうものかは別として、「大晦日=格闘技」という定着した概念からすると、茶番というか、運動会というか、かくし芸というか…もちろん当人同士はすこぶる真剣で、真剣勝負(ケンカ)として見るとかなり見ごたえがあるが、TVでやる興行としてはもっとレベルの高い戦いを見せないと。ポッコリお腹の下腹にズレ落ちたパンツをはいて、殆どガードができていない吉田と、世界有数の道場で修業をしてきたが初の実践の石井。柔道金メダリスト同士の打撃戦。そんなのをTVのメインで見せて良いのか?そりゃ柔道家ではなく格闘家だから打撃戦もあるだろうが、逆にK-1戦士やボクサー同士の対戦で、組み手や寝技の攻防を見たいか?ってこと。吉田はまだしも、石井は打撃に固執しないでもっと組み技から仕掛ける方が良かっただろう。そういう意味では泉も同じ。相手がプロレスラー(柴田)なんだから。
まあ石井は身体はしっかり肉体改造できているし、経験を積めば吉田以上の戦績を残す素材だとは思う。スパーリングと実践の違いを痛感したであろう。今年はどんどん戦うべし。格闘家は戦ってナンボだから。
そういえば“スーパーハルクトーナメント”の決勝戦が第3試合に成り下がった。優勝はあんまり強くないミノワマン。ボブサップやチェホンマンを倒してしまったために(相手が無名なので)、この試合順になっただろうが、優勝しても賞金もなかったようだし、誰もミノワマンが世界一強いとは思っていないので骨折り損だったネ。まあ素人戦士の泉に負けた柴田にも負けたミノワマンでは贅沢も言えないか…。
それとプロレス界期待の藤田がアリスター・オーフレイムに秒殺KO負け。膝蹴りを食らって一瞬でダウン。2003年の猪木祭り(神戸で開催:私も参戦しました!)で登場したオーフレイムは誰も注目していなかった。その大会のエースが藤田だった。いわば格下のはずが、いつのまにか超大物になってしまった。負けは仕方ない。しかし負け方が悪い。プロレスラーが最もしちゃいけない負け方だ。強烈な膝蹴りでレフェリーが試合を止めてもすぐ立上って「何で止めたのか!」と詰め寄る負け方にして欲しかった…。藤田を知るファンならそれだけオーフレイムの強さを認識できるが、藤田を余り知らない一般視聴者は「やっぱりプロレスラーは大したことないな」って思うじゃないか!K-1本戦で“外敵扱い”されたオーフレイムもDREAM代表ってのもどうかな!
また、ゲスト解説の武蔵や小川は〇だが、俳優や歌手にコメントさせるな。ついでにチャンピオン亀田もオーラがなさ過ぎ・・・。
そもそもDREAMvs戦極って言われても、一般人は分からんぞ。K-1vsPRIDEならまだしも・・・。
さあ、話は1.4に戻そう。
今回も去年に続いて2階席を開放している。しかも去年より入っている感じだ。発表は41,500人と昨年の40,000人を上回った。設定した席は概ね埋まっていた。けど本当に4万人いるか?
今年は頼みの武藤もいない。NOAH参戦はいいとしても大御所三沢は亡くなってしまったし、小橋も秋山も出ない。大物外人のカートアングルやミスティコも出ない。メインに久々登場の高山はいいとしても、永田が挑発していた鈴木みのるも出ない。NOAHは王者杉浦、前王者潮崎が参戦しているとはいえ、やはり小粒に見える。昔武藤が全日崩壊後の抗争で健介vs川田を「小結同士の戦い」と揶揄したが、今回も「新三役」のイメージだ。
せめてもの救いが暮れのJr最強決定戦を制した丸藤の参戦か。ZERO-1も大谷は参戦せずに田中のみ。
曙の参戦は評価できよう。おまけなのかお年玉としてテリーファンクとブッチャーも参戦。
カード的には今が旬の青義軍、期待のNO LIMIT凱旋、オールドファン向けのテリー&ブッチャーのタッグ戦、新日vsNOAH対抗戦と充実している。タイトル戦もIWGP4大タイトルにNOAHの至宝GHC戦という布陣。
小橋、秋山は体調不良なので、今できる最高の内容になったと言える(できれば武藤も参戦して欲しかったが)。
今回の1.4は月曜日。なのでその週の週プロの表紙は武藤&船木のベルト姿。あれ?ドームじゃないの?と思いきや、そりゃ試合が月曜日じゃ無理か、えっでも翌週かぁ?・・・と悶々としていたら、何と超久々に“増刊号”が8日に発売された!東スポにも宣伝でていないので驚いた。表紙が棚橋でトップ試合がタイガーvs丸藤なので、構成には違和感があったが・・・。表紙は中邑で良かったのではないだろうか?増刊号=メインイベント=勝者の姿、でないと違う雑誌かと思ってしまう。
TVの方は当日深夜に73分枠(どうせなら90分やれよ!)で速報。恐らくあと数週間はドームで食うだろう。
そうそう、TVといえば“アメトーク”見ました?9月に2週連続でケンコバや有田が中心にレスラーに扮して昔の映像を流しながら語り合うもの。1月7日には何とゴールデンタイムで放送された。因みにドーム大会の休憩時間突入直後にモニターで番宣していた。ケンコバが越中、有田が猪木(高田の声も)、小力が長州、勝俣が橋本、ユリオカが藤波、神無月が武藤、原口が蝶野・・・という具合で物真似しながらトークする。司会の雨上がり決死隊の2人はレベルが低いがゴールデン世代なので何とかつい
て来れる。問題は会場を埋め尽くした若い女性ファン達。長州を知らないで小力の長州物真似を笑ってきた人達だ。こいつらは単なる芸人好きなだけなのか、意外とプロレスファンだったりするのか?まあ後者ではなかろうが、それでもかなりうけまくって盛り上がっている。こいつら会場へ行くこともあるのか?若い男性陣は興味ないのか?
それとこういう特番で出てくる(真似される)レスラーや名場面は残念ながら現役最前線レスラーが殆どいない。蝶野、武藤、長州らは確かにまだ頑張っている。唯一永田の白目が取り上げられた。逆に中邑、棚橋、杉浦、丸藤・・・これじゃあTVにならないか。ここが大きな問題だ。昔のレスラーは外人含めて個性、インパクトが大きいのだろう。
昨今、プロレスのメジャー化を訴えるレスラーが少なくない。
今大会絡みでも“ゴールデン復帰”というフレーズをよく目にした。アメトークの特番はプロレス以外のコーナーもあり、全部で3本立て(+深夜にもう1本)。紅白のようにコーナー別視聴率でどの位プロレスが支持されているか確認したいところ(多分番組の視聴率はそこそこいくと思うが)。
けど、その前にやるべきことは、会場を埋めることじゃないか?
さすがにドーム満員はすぐには無理かも知れない。けど両国は埋めて欲しい。後楽園もそう。地方会場も軒並みそう。そういう実績がなく、アメトーク頼みでは実現は厳しいかーーー。
何はともあれ今年も始まった。
恐らくNOAHとの絡みは続くだろう。ジュニア勢も王座奪回へ丸藤の首を狙うだろうし、火がついた棚橋も乗り込み宣言をしている。早速真壁はタッグリーグへ参戦する。
三沢が亡くなり、小橋、秋山が欠場のNOAHではちょっと心配だが・・・。王者杉浦を軸に迎え撃つ駒数は揃っている。潮崎、森嶋、力皇ら大型ファイターも控える。中邑の目がNOAHに向いていないのも気になるが、暫くこの路線で行くべきだろう。決してTAJIRIや田中や曙じゃ引っ張れない。
中邑は2月末にK-1との交流をするらしい。ファンは大方望んでいないが・・・。
とにかく頑張れプロレス!私も頑張る!
≪試合結果≫
【第1試合】マシン、〇井上、平澤vsライガー、金本、●岡田
今が旬の青義軍。スクールウォーズ宜しく大将永田を泣き虫先生に据えて熱血指導を受けながら負けても負けても這い上がる・・・コンセプトはいいけど地味だよな。井上はハイテンション系だが存在が地味。若手の平澤は顔が地味。マシンの素顔はもっと地味・・・。一方相手はクリスマスのスーパーJ・CUPで敗退したライガーと金本が若手有望株の岡田を引き連れた格好だ。
青義軍は懐かしいマシンのテーマ曲で入場。スタートは金本と井上の元師弟対決。若い岡田は大声でハツラツと攻める。平澤はマシン直伝のフライングヘッドパット位しかできず、戦いも地味。先輩井上が岡田をトライアングルランサーで捕らえるとライガー、金本のカットに合う。しかし維持で話さずそのまま決め切った。
【第2試合】IWGPジュニアタッグ 〇田口、デヴィットvsゲレーロ、●アベルノ
王者組アポロ55は昨年ヘビー級のタッグリーグで準優勝する等、着実に実績をつけてきた。一方の挑戦者組はメキシコCMLLのトップ。アベルノは昨年ドームでミスティコのライバルとして参戦。ゲレーロは現在3冠チャンピオンらしい。
軽快な王者組に対し挑戦者は怪力殺法を駆使する。メヒココンビはどっちがどっちか分からん!1人は素顔にするか、せめて色の違うマスクマンにして欲しい。ドーム大会の場合はミスティコみたいなメジャーな選手を入れるとか、識別しやすいチームにすべし。押されていた王者組も最後は合体技ブラックホールバケーションで防衛。
【第3試合】IWGPタッグ3WAYハードコア戦 レイ、ディーボンvs〇裕次郎、内藤vsバーナード、●アンダーソン
異例の形式でのタイトルマッチ。王者は本格派でハードコアを得意としたチーム3D。最優秀タッグだった真壁、矢野組にも負けることがなかった本格派。けどたまに来日して防衛戦をやっているビップレスラーというには認知度は低い。バーナード&アンダーソンは昨年のタッグリーグ覇者で直後のタイトル戦で引分けており、追い込んでいる。そこに社長のイチオシNO LIMITが割込んだ。NO LIMITは昨年1.4はジュニアタッグ王者から陥落し、そのごメキシコ修行で現地のトップにのし上がったらしい。帰国前にはチーム3Dの道場生をボコボコにしての参戦だ。何だか昭和っぽい。
試合は序盤にNO LIMITが捕まり、内藤がチーズおろし器で流血。どうみても格下の若手コンビも早々に狙われてしまった。外人2組はド迫力戦。レイとバーナードがイスでチャンバラ合戦。王者組は得意の机を持ち出すと、バーナードも場外の机にダイブ敢行。NO LIMITは見せ場を作れない。場外へ出されているうちに王者がアンダーソンを仕留めにかかる。合体の必殺3Dが炸裂しカウントが入るやバーナードが場外から足を引っ張りカウントが止まる。そのままバーナードと場外でやり合っている隙にダメージの残るアンダーソンをNO LIMITが合体技(リミットレス・エモーション)で漁夫の利勝利。新日に王座奪回成る。
しかし王者組は負けていないのにベルトを手放すことに。
【第4試合】●永田、曙vs田中、〇TAJIRI
曙が加わった青義軍と外敵混合チームの対戦。TAJIRIは田中の仲間の邪道、外道と急接近したためチームの体裁をなしている。しかし2人ともジュニア体格。横綱をパートナーに得て負けたらハナ肇みたいに銅像にでも何でもやってやる、と自信満々に宣言した永田。
序盤から曙が余裕の攻撃。TAJIRIを踏みつけ攻撃で圧殺する。現在アジアタッグ王者だけあって試合運びも成長した。永田は田中とエルボー合戦から技の掛け合い、しのぎ合いの見応えのある攻防。しかし盟友邪道外道のアシストを受けたTAJIRIが毒霧からバズソーキック炸裂させ疑惑の勝利。
永田の顔は緑の毒霧でそれこそハナ肇状態。青義軍の総大将形無し。
【第5試合】テリー、長州、蝶野、〇中西vsブッチャー、矢野、●飯塚、石井
場内に“スピニングトーホールド”と“吹けよ風、呼べよ嵐”が鳴り響く。オールドファンはそれだけで熱くなる。
しかしそう反応できる観客は何割位か?確かにテリーは数年前にも参戦しているし、プロレスの歴史を勉強すれば必ず登場する人物。ブッチャーも然り。ブッチャーはハッスルやインディにもたまに来ているようだが、あの凶器を巧みに駆使して流血に追い込みランニングエルボーで仕留める恐怖は今や昔だ。
テリーはナックル、ブッチャーは地獄突きを放つ。矢野が捕まるが試合は続く。何とブッチャーの誤爆で飯塚と仲間割れ。その間長州と蝶野が必死にラリアット、ケンカキックで試合を成立させている。テリーは飯塚からアイアンフィンガーを奪うと何とブッチャーに渡し、飯塚へ一撃を催促するや、ブッチャー素直に攻撃。
あのテリーとブッチャーが共闘だ。混乱の中、中西が飯塚をアルゼンチンで仕留めた。
試合後ブッチャーがマイクでブッチャーコールをするや、ファンも喜んで大ブッチャーコール。プロレスは平和だ・・・。
【第6試合】〇真壁vsヨネ
真壁の挑発に唯一喧嘩を売ったヨネは、NOAHのタッグ王者。しかしファンは「誰?」という扱い。トレードマークのアフロヘアをやめたためか?一方真壁はこの後のNOAHのタッグリーグに参戦する。パートナーが本間じゃ優勝の目はないが・・・。
真壁は大歓声で花道をリングへ向かうとそこへヨネが突っ込んでいく。場内ブーイング。肉弾戦はややヨネが優勢か。意外とヨネのキックが有効。コーナーからのギロチン弾を返した真壁はこだわりのスパイダージャーマンからキングコングニーで5分余りの余裕の完勝。
【第7試合】IWGPジュニア タイガーマスクvs〇丸藤
復帰間もない暮れのスーパーJ-CUP優勝者の丸藤が不参加だった王者タイガーに挑む。ヨネと違って歓声が飛ぶ。
軽快な動きは五分五分も丸藤はえげつない攻撃でペースを握る。タイガーは裏の裏をかいて反撃に出るが丸藤えげつない攻撃で不知火へ。これは決まらない。空中戦はタイガーの迎撃が優勢。コーナーからタイガードライバー、タイガースープ、ミレニアムスープからとどめのデストロイスープ。タイガー完勝かと思われたが丸藤決めさせず反撃へ。コーナートップからの不知火・改、トラースキックからタイガーフロージョンでまさかの王座奪取。
これでジュニア版グランドスラム達成。タイガー寅年の初戦で大きな黒星。
【第8試合】〇棚橋vs潮崎
前王者対決、イケ面対決、ハイフライ対決・・・時期がずれていたら王座戦のはずだったしドームでもメインを張れたカードだ。若きエース潮崎は見た目より意外と背が低い(183cmで棚橋+2cm)。棚橋は09年プロレス大賞MVPだ。入場では久々のスキップを見せチャラさ振りを見せつける。
潮崎は序盤のロープブレークで棚橋の頭をなでたり場外DDTや場外でシーソー式に鉄柱へぶつけたりしてもブーイングが起きない。ヒールじゃないから仕方がないが、キャラに似合わない攻撃は他団体のファンは困ってしまう。棚橋はドラスクと低空ドロップキックで左膝破壊にかかる。潮崎はいい音の逆水平と袈裟斬りにこだわる。棚橋の反撃をいい音逆水平で形勢逆転。棚橋は三沢式ワンツーエルボーを見せる。試合前「どっちがハイフライか勝負しよう」と潮崎に挑発された棚橋は「ならば飛ばないで勝つ」と宣言していたが、スリングブレイドも何度も敢行し(潮崎1回しかかわせず)、ハイフライフロー連弾で勝利。
約束違反だがMVP男のチャラくない厳しい攻めで完勝。
【第9試合】GHCヘビー級 〇杉浦vs後藤
ここまで対抗戦は新日の2勝1敗も新日はタイトルを取られており、ここで負けると星の上ではタイもタイトル戦は2戦2敗。両者負けられない。しかも後藤は昨年杉浦に2連敗。もう負けられない。G1覇者にも関らず外敵に負けすぎだ(ZERO 1田中にも2敗後ようやく勝利)。一方杉浦は1年前に故三沢社長とのタッグで中邑、後藤に敗れているが、その後の新日マットで実績を上げ、12月にとうとう王座を奪取した。両者個人としても負けられない。
序盤の打撃戦はやや杉浦優勢もコーナーからエプロンにショルダーネックブリーカーに叩きつけられグロッキー状態に。大技昇天を返されアンクル食らう後藤も必死の反撃。昇竜結界であと一歩まで追い込むが逃げられる。最後は意地の五輪予選スラムを敢行した杉浦が執拗なアンクル地獄に引きずり込ん
でリベンジさせず。
後藤は名勝負製造機になったが、ここ一番では負け役になりつつある。
【第10試合】IWGPヘビー級 〇中邑vs高山
6年前の1.4ドームのメインで対戦したこともあるカードがメイン。お互いリスペクトしていると公言している。当時は高山の重い膝蹴りの前に大ダメージをおい続けた中邑も、現在のフィニッシュ技は“ボマイェ”という膝蹴りだ。新旧膝蹴り対決だ。
ゴングがなっても数秒間お互い微動だにしない。中邑がジャブのようなキックで仕掛けるが全く効かない。逆に重い高山のキックを受けてしまう。エルボーも膝攻撃もギロチン弾も重い。場外戦になるも逆さ吊り攻撃を食らい、高山自ら大声で場外カウントを数えるが何とかリングへ。中邑精彩を欠く。
更にカウンター膝蹴りを食らいペースを掴めない。バックドロップは暴れて膝で回避し、多彩な蹴り技で反撃開始。ジャーマンは返されたが跳び付き逆十字や、傷めた腕にキック連打。高山反撃のお返し逆十字。膝連打からドラゴンスープで場外からリングへ引っこ抜く。中邑返すと逆十字。これを踏みつけて返す高山は、バチーンといい音が響くカウンター膝攻撃。中邑ダウン。8カウントで立上るとすかさず中邑膝攻撃から背中にボマイェで両者ダウン。中邑スリーパーから両者グーパンチ合戦。中邑キックからボマイェ。2発目はブロックされるや、すかさず逆足で敢行する機転を効かし、3連発目で高山の巨体をマットに沈め激勝防衛。
勝利直後に中西が突っかかり、次期挑戦者に名乗り。高山と抱き合い、小鉄の気合の入った認定書とベルトを受け取った。インタビューで「今を生きる」とかいう締まらない一言で幕。
こういうときの決め台詞が欲しいかな。
以上